お客様に届ける言葉・画像から社内のデータ活用まで。利用率約94%で進む、ゴールドフラッグの全社JAPAN AI活用

導入前の課題
- 無料のAIツールを一部の社員が情報収集やテキスト作成に活用するにとどまり、会社として本格的に活用できる環境は整っていなかった
- お客様に商品やブランドの魅力を届けるBtoC企業として、AIを活用できる領域が多くあったものの全社利用には至っていなかった
- 社内のクリエイティブ校正や業務ナレッジには属人化している部分もあり、業務を標準化していくことも課題の一つだった
導入後の成果
- 一部部署での利用から全社展開へ移行し、2026年4月から6月の3か月間では約94%の利用率を記録。デスクワーク中心の部署では、ほぼ全員がAIを活用する状態となった
- メルマガ作成や広告文面、商品紹介文、画像切り抜き、画像生成、売上データのダッシュボード作成など、お客様に届けるアウトプットから、社内のデータにまでAI活用が広がった
- エージェントビルダー機能を活用し、自然言語でエージェントを作成。プロンプト作成に詳しくない社員でも、自社業務に最適化されたエージェントを自ら作成・活用できる環境が整った
【企業紹介】
会社名:ゴールドフラッグ株式会社
事業内容:補整下着・ランジェリーの企画・製造・販売
従業員数:約260名
利用サービス:JAPAN AI CHAT/JAPAN AI AGENT/JAPAN AI SPEECH
ゴールドフラッグ株式会社は、補整下着・ランジェリーの企画、製造、販売を行う企業です。同社の商品は補整機能とランジェリーとしての美しさを両立させながら、日常使いしやすい価格帯で展開しているのが特徴です。また、店舗ではボディフィッターによる唯一無二のフィッティングサービスを提供し、お客様とのつながりを重視したブランドづくりを行っています。
ECサイトやメルマガ、広告文面、商品紹介、画像生成、データ分析など、お客様に商品やブランドの魅力を届けるBtoC企業には、AIを活用できる接点が数多くあります。一方で、社内のクリエイティブ校正や業務ナレッジには属人化した部分もあり、会社としてAIを安全かつ広く活用できる環境をどう整備するかが課題となっていました。
ゴールドフラッグ株式会社でJAPAN AI導入を推進したのは、DX部 副部長の灰本圭佑さんです。同社では、導入前から一部の社員が無料のAIツールを利用していたものの、会社として本格的にAIを活用できる環境は整っていませんでした。そこで、特定の課題解決だけを目的にするのではなく、まずは社員がAIに触れ、業務内での活用法をみずから見出せる環境づくりを最優先しました。
今回は、JAPAN AI導入の背景から、全社展開に向けて重視したポイント、高い利用率を実現できた理由、BtoC企業ならではのAI活用、今後の展望までお話を伺いました。

お客様に届ける言葉から画像まで――AIで変えられる領域はすでに見えていた
―――JAPAN AI:JAPAN AIを導入する前、社内ではAI活用についてどのような状況でしたか。
―――灰本氏:特定の課題があったというよりは、AIを導入することで、さまざまな業務の効率化ができたり、自動化できたりする部分が出てくるのではないかと考えていました。
導入前は、会社としてAIを安全かつ広く業務利用する共通環境は整っていませんでした。私自身はAIを使って提案資料を作成するなど、業務で活用できる可能性を検証していました。
また、「属人化している部分をなくしたい」という思いもありました。特定の人がいなくなると困る、部署内の誰かがいないとわからない、といった話は社内でも上がっていました。
とくに、クリエイティブの校正業務におけるAI活用については大きな可能性を感じていました。誤字脱字は人の目ではどうしても見落としてしまうことがありますし、当社ならではの言い回しや、使わない表現もあります。そうした校正・校閲は、担当者が限られていて負荷も大きいため、当社独自の表現ルールや校正基準をAIに参照させることで活用できるのではないか、という話は、導入前からしていました。
―――JAPAN AI:会社としてAIサービスを導入するうえで、どのような点を検討しましたか。
―――灰本氏:常に新しいAIが登場する中で、特定のサービスに絞るのがよいのか、複数のLLMを使えるプラットフォーム型がよいのかは慎重に検討する必要がありました。ChatGPTが最適なのか、ほかのLLMがよいのか、まだ見極めきれない部分もあります。1つのLLMだけで業務に対応できるかもわからない。だからこそ、複数のLLMを試しながら、業務ごとに適した使い方を探し出せるプラットフォーム型がよいと考えました。
もう1つ大きかったのは、社内に浸透させられるかどうかです。社内にはデジタルツールへの習熟度が異なるさまざまな社員がいるため、AIを導入しても、一部の詳しい人だけが使うものになってしまうと、会社としての活用は広がりません。
加えて、セキュリティ面の不安もありました。社員が個別にChatGPTなどを使い始めることも想定される中で、会社として安全にAIを使える環境を整える必要があると考えていました。
―――JAPAN AI:そうした検討を経て、JAPAN AIを選んだ理由を教えてください。
―――灰本氏:展示会に参加した後、比較検討を6社ほど行いました。特に重視したのは、セキュリティ、研修体制や伴走支援、操作性です。学習データとして利用されない仕組みがあるかどうかは重要でしたし、全社で使うことを考えると、直感的に操作できるかどうかも重視しました。
JAPAN AIは、日本企業向けのAIプラットフォームとして画面が見やすい印象がありました。また、標準で用意されているエージェントが充実しており、導入後すぐに活用しやすい点も決め手の一つでした。

約94%の社員が利用。AIを”一部の人のツール”で終わらせなかった理由
―――JAPAN AI:全社展開にあたって、とくに意識したことはありますか。
―――灰本氏:AIを導入する以上、最終的には全社員に使ってもらうことを意識していました。ECやデジタルに精通しているスタッフだけが使うものではなく、全社的に使うものとして捉えていました。
今後、AIを活用するスキルは、業務を進めるうえでますます重要になっていくと思っています。そのためにも、まずはAIに使い慣れてもらうことが重要でした。
研修でも、「わからないことはまずAIに聞く」ということを伝えていました。講師に聞くのではなく、どうしたらよいかをまずAIに聞く。そうした意識を持ってもらうことも、AI活用を定着させるうえで大切だったと思います。
―――JAPAN AI:導入後の利用状況について教えてください。
―――灰本氏:現在、140アカウントほど契約していて、2026年4月から6月の3か月間で確認すると、利用率は約94%でした。その3か月間で、利用していないアカウントは8名か9名ほどでした。店舗スタッフも含めた数字なので、デスクワーク中心の部署で見れば、ほぼ全員が何らかの形でAIを活用する状態になっていたと思います。
利用者には偏りもあります。特にマーケティング部やクリエイティブチーム、EC関連のメンバーがよく使っています。8月だけで見ると、上位20名ほどで全社の合計使用クレジット数の大半を占めており、とくに上位5名の利用量は突出しています。売上データをもとにダッシュボードを作ったり、画像生成やECサイトのコーディングに使ったりするケースでは、利用量も多くなります。
ただ、利用率の高さという意味では、AIに触れてもらう機会を作れたことは成功だったと思います。
―――JAPAN AI:実際には、どのような業務で活用されていますか。
―――灰本氏:活用は大きく3つに広がっています。
1つ目は、お客様に届ける言葉の作成です。メルマガ作成のアシスタントとして使ったり、サイト内の文章や広告文面、商品紹介文などに活用したりしています。たとえば、「こういう商品で、こういう人に向けてメルマガを出したい」といった形でAIに依頼するイメージです。
2つ目は、クリエイティブ制作です。画像生成では、商品画像やクリエイティブに関する活用が進んでいます。画像を切り抜くためのエージェントや、画像をカスタムするためのエージェントを作っているメンバーもいます。デザイナーの手を借りなくても、営業担当が画像を切り抜いて先方に渡せるようになるなど、実務の中で使われています。
3つ目は、データ活用です。使いこなしている社員の中には、売上データなどを活用し、社内で確認できるダッシュボードを作成する人もいます。自分が知らないことや、知識がないことでも、AIに相談しながら作っていける。そういう使い方ができています。
―――JAPAN AI:エージェントは、社内でどのように使われていますか。
―――灰本氏:最初は、それぞれが個別にエージェントを作っていました。ただ、各自で画像生成などを行うと、完成度やトンマナにばらつきが出る可能性があります。そこで、クリエイティブチームのリーダーが「こういうものを作るときは、このエージェントを使おう」という形で統率する動きも出てきています。
たとえば、メルマガや文章生成のためのエージェント、画像生成や切り抜きのエージェントなどがあります。共有されているエージェントの中には、「切り抜き大好ききりおくん」や「補整下着カラーチェンジャー」のように、少し遊び心のある名前がついたものもあります。
とくによく使われているのは、画像生成系や切り抜き系のエージェントです。切り抜きは日常的に発生する作業なので、利用回数が増えやすいですね。今まではデザイナーに依頼していた作業を、営業担当やほかのメンバーが自分でできるようになるのは大きいと思います。
エージェントビルダー機能もよく使っています。やりたいことを自然言語で伝えて作る形です。以前は、構造化プロンプトを考える必要があり、研修でもその作り方を説明していました。ただ、今はそこまで自分たちでプロンプトを考えなくても作れるようになってきています。
きっちり構造化されたプロンプトを入力しなくても、対話するだけで裏側でプロンプトを構築してくれるだけではなく、精度も高い点が良かったです。AI自体の進化もありますが、この1年ほどで自然言語で作れる範囲がかなり広がったと感じています。
EC・広告・CRMまで。BtoC企業のデータ活用をAIで広げていく
―――JAPAN AI:今後、AI活用をどのように広げていきたいですか。
―――灰本氏:今後もAIの推進は続けていきます。なるべく社内の要望を吸い上げながら、AIエージェントの作成数を増やしていきたいと考えています。
今までは、AIを使える人が自分でエージェントを作り、その人が推進するような形でした。ただ、それだと、その部署に使える人がいないと進みません。今後も社内のニーズを踏まえながら、各部署の業務に合わせたAI活用を広げていきたいと考えています。
また、社内にあるデータとAIを組み合わせていくことも重要になると思います。今後は、社内に蓄積されたデータも活用しながら、AIの活用領域をさらに広げていきたいと考えていて、分析から次の打ち手までAIにサポートしてもらえるようになる可能性があります。
BtoC企業の場合、お客様に届ける言葉や画像だけでなく、売上データや社内に蓄積されたデータ、広告媒体、CRMなど、AIと組み合わせられる情報やシステムがあります。それらの連携が進めば、AIは単なる業務効率化ツールではなく、お客様との接点を支える社内インフラになっていくと思います。
最終的な判断は人間が行うものですが、分析から次の打ち手を考えるところまで、AIにサポートしてもらえるようになる。BtoC企業だからこそ、そうしたデータ活用の可能性は大きいと感じています。




-300x157.jpg)
