月40〜50時間の勤怠チェックを、1〜2時間へ。バックオフィスの“毎月の確認作業”をJAPAN AIで標準化

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導入前の課題
導入後の成果
【企業紹介】
少人数の内勤体制に積み上がる、ミスの許されない定型業務
月次の重い確認作業を、AIで“誰でも代行できる状態”へ
“小さな定型業務”を一つずつ効率化し、バックオフィス全体の標準化へ

導入前の課題

  • SES型の事業特性上、派遣先と自社の2つの勤怠情報を毎月照合する必要があり、給与に関わるミスの許されない作業に月40〜50時間程度を要していた
  • 営業部・管理部の内勤メンバーが限られるなか、月報確認や通勤費チェック、経歴書更新、契約書確認、メール確認など、細かな定型業務が積み重なっていた
  • 社員数の増加に伴い、管理部門の業務が複雑化・属人化し、「誰でも代行できる状態」に業務を標準化する必要があった

導入後の成果

  • 勤務表の突合業務は、月40〜50時間程度かかっていた作業が1〜2時間程度まで短縮。7割以上を自動チェックできるようになった
  • 20〜30名分の月報Excelを1件ずつ開いて確認していた作業は、ほぼワンクリックで1シートに集約できるようになり、約3時間かかっていた作業を大幅に効率化
  • 経歴書フォーマット更新や通勤費チェック、案件メール検索、営業実績集計など、管理部・営業部の定型業務をエージェント化し、月1〜2個のペースで業務標準化を進めている

【企業紹介】

会社名:日本システムハウス株式会社
事業内容:SES事業、システム開発事業
従業員数:約150名
利用サービス:JAPAN AI AGENTJAPAN AI CHATJAPAN AI SPEECH

日本システムハウス株式会社は、システムエンジニア約130名を擁し、取引先の現場に入って業務を行う技術者派遣を中心としたSES事業を展開する企業です。

営業担当5名がそれぞれ20〜30名ほどのエンジニアを担当しています。そして営業部・管理部などの内勤メンバーは、勤怠管理や月報確認、契約関連業務、社員情報の管理、営業実績の集計など、多岐にわたる業務を担っています。

社員数の増加に伴い、管理部門の業務は複雑化し、月次・年次で発生する細かな確認作業や転記作業、検索作業が積み重なっていました。

特に課題となっていたのが、派遣先と自社の勤務表を照合する勤怠チェックです。給与に関わるためミスが許されない業務であり、毎月130名分以上を確認する必要があり、2人体制で月40〜50時間程度を要する重いルーティンとなっていました。

こうしたなか、同社では宮城社長の判断もあり、AI活用の検討を前倒しで開始します。導入前に業務の棚卸しを行い、管理部・営業部それぞれの定型業務を洗い出したうえで、複数LLMの使い分け、BoxやOutlookなど既存ツールとの連携、AI学習に社内データが利用されないセキュリティ面、カスタマーサクセスによる伴走支援などを評価し、JAPAN AIを導入しました。

今回は、取締役の塩崎宏氏に、JAPAN AI導入の背景から、勤怠突合や月報統合といったバックオフィス業務での活用、営業部門での案件検索・実績集計、今後のエージェント活用の展望についてお話を伺いました。

少人数の内勤体制に積み上がる、ミスの許されない定型業務

―――JAPAN AI:AI導入前には、管理部門でどのような課題がありましたか。

―――塩崎氏:一番大きかったのは、管理部の勤怠チェックです。当社のようにSESで社員が取引先に就業している場合、派遣先の勤務表と、派遣元である当社の勤務表があります。この2つが一致しているか、一致していない場合は、その差が正しいものなのかを、毎月約130人分以上確認しています。

たとえば、現場では9時から18時まで勤務していて、そのあと当社の営業と1時間打ち合わせをした場合、派遣先の勤務表と自社の勤怠に差が出ます。この差は正しいものなので、管理表を見て理由を確認する必要があります。逆に、本来計上されるべき時間に不足があれば、社員に確認しなければなりません。

単に数字が違うかを見るだけではなく、なぜ違うのかを確認する必要があります。給与に関わるのでミスはできません。そして、誰でもできるように見えますが、ミスが起こると困る仕事でもあります。

この作業に、月40〜50時間程度かかっていました。ここをなるべく圧縮したい、効率化したいというのが、AI導入において一番期待していたところです。

―――JAPAN AI:営業部門では、どのような課題がありましたか。

―――塩崎氏:営業部では、案件情報や活動実績の確認に時間がかかっていました。営業が獲得した案件数や種別、打ち合わせのアポイント記録などを集計し、傾向を把握しようとすると、複数の情報を一つひとつ確認する必要があります。また、1日に多くの案件メールが届くため、営業メンバーがすべてを目視で確認するには限界がありました。

営業活動そのものだけでなく、その前後にある確認から検索、集計の作業をどう効率化するかも、課題の一つでした。

―――JAPAN AI:そうした課題に対して、どのようにAI活用を検討していったのでしょうか。

―――塩崎氏:代表とは以前から「AIを入れたい」という話をしていました。ただ、私としては、営業部や管理部の業務を整理してから導入するつもりでした。そこで代表から前倒しの話があり、それなら導入しながら業務整理も並行して進めた方が早いと判断しました。

まず行ったのは、日頃の業務の棚卸しです。改善・解決したい業務を洗い出し、工数と頻度を整理しました。どの業務にどれくらい時間がかかっているのかを見えるようにしたうえで、効果が見込めるものから試していきました。

当社では、勤怠管理にジンジャー、社員情報や保険関連にfreee、社内ファイルにBoxなど、複数のSaaSを使っています。現状では、ジンジャーやfreeeからCSVをダウンロードし、取引先の勤怠データもExcelやPDFなどから照合するなど、既存ツールのデータを活かしながらフローを組んでいます。

―――JAPAN AI:JAPAN AIを選定した理由を教えてください。

―――塩崎氏:当社はMicrosoft 365を使っているため、CopilotやCopilot Studioとも比較しました。そのうえで、JAPAN AIは、当社で進めたい業務効率化に対して幅広く活用できると感じました。

複数のLLMを用途に応じて使い分けられること、BoxやOutlookなど既存ツールと連携できること、社内データがAI学習に利用されないという説明があったことも大きかったです。また、カスタマーサクセスが週次定例や画面共有で伴走してくれるサポート体制も、導入を進めるうえで重要でした。

前提として、やはり使うのは私だけではありません。管理部や営業部のメンバーも使うことを考えると、わかりやすさや使いやすさも大事でした。単に高機能であることよりも、実際の業務に落とし込めるか、社内で使い続けられるかを重視しました。

導入にあたって不安があったのは、主にクレジット消費量です。効果が大きい業務ほど消費も大きくなるため、ランニングコストの見通しは大きな論点でした。ただ、モデル変更やスキル化などで最適化を進め、消費を抑えられる見通しが立ったことも、本導入の後押しになりました。

月次の重い確認作業を、AIで“誰でも代行できる状態”へ

―――JAPAN AI:導入後、どのような業務で効果が出ていますか。

―――塩崎氏:まずは勤務表の突合業務です。派遣先の勤務表と自社の勤怠データを照合し、差分が正しいものかどうかを確認する作業です。

1人分だけを見るなら、人が2つの勤務表を並べて目で確認したほうが早い場合もあります。ただ、それを130人、140人分やるとなると話が変わります。それであれば、10人分単位などでまとめてAIに確認させたほうが、人が目で確認し続けるより効率的です。

勤務表の突合業務は、月40〜50時間程度かかっていた作業が、1〜2時間程度まで短縮されました。現在は70パーセント以上を自動チェックできるようになっています。AIが動いている間に他の作業へ手を回せることも大きいですし、人間の集中力に頼らずに済むという意味でも、効率化できていると思います。

ほかにも、月報統合の作業では効果が出ています。営業担当は、1人あたり20〜30名ほどのエンジニアを担当しています。各エンジニアには毎月月報を出してもらっていて、それぞれのフォルダに保管されています。

これまでは、Aさんの月報フォルダに入って内容を見て、戻るボタンを押して、次はBさんの月報フォルダに入って確認する、という作業を繰り返していました。そこで、担当している社員の当月分の月報をすべて1つのExcelに統合するエージェントを作りました。月約180分かかっていた作業が大幅に短縮され、当月分だけを一覧で見られるようになったことで、確認もしやすくなっています。

―――JAPAN AI:管理部門では、ほかにどのような業務で活用していますか。

―――塩崎氏:通勤費のチェックにも使っています。社員の自宅と就業地の最寄り駅の情報をExcelでデータベース化し、社員がfreeeで申告した通勤費のデータと突き合わせています。片道・往復の運賃や通勤日数、金額の差分を見ながら、申告内容が正しいかを確認するフローです。こちらも工数は半分ほどになっていると思います。

また、社員の経歴書フォーマット更新も効率化できています。古いフォーマットから新しいフォーマットに情報を移す作業ですが、シートごとコピーできず、セルや行ごとにコピーする必要がありました。1人分で3分ほどかかり、社員数分対応すると6時間程度かかる作業でしたが、今は5分の1程度まで短縮できています。

ほかにも、契約が成立したときに社内申請を作成するエージェント、通勤費や交通費に関するメール作成、勤怠の差し戻しやリマインド、新入社員の情報登録に使うエージェントなどを作っています。

バックオフィス業務に関する複数のエージェントを作成

―――JAPAN AI:営業部門では、どのような活用が進んでいますか。

―――塩崎氏:営業部では、案件検索や営業実績の集計に活用しています。たとえば案件メールについては、1日200通ほど確認することもあります。以前は目視で確認していましたが、今は「直近30時間以内に受信したメールで、未経験から2年目レベル向けの案件を抽出して」といった形でJAPAN AIに依頼し、該当する案件を抽出しています。チャットに入力するだけなので、10秒から20秒程度で確認でき、打ち合わせ前の準備にも使えます。

また、Googleカレンダーの予定と、Sansanから届くコンタクト登録通知のメールを照合し、登録されていないアポイントがないかを確認するような使い方もしています。営業が取ってきた案件数や種別、打ち合わせ記録の集計にも活用しており、これまで時間がかかっていた確認作業を効率化できています。

工数削減以上に大きいのは、誰でも代行できる状態に近づいていることです。これまでは、特定の担当者がやり方を知っているから回っていた業務が多くありました。エージェント化しておけば、手順や判断基準をある程度固定できます。もちろん最終確認は人が行いますが、毎回ゼロから考えたり、担当者だけが把握していたりする状態から、少しずつ変わってきています。

今は月1〜2個のペースで、新しいエージェントを作っています。最初から全員が自分で作れる状態を期待しているわけではありません。こちらで作って、使ってもらい、ヒアリングして改修する。そうやって少しずつ、管理部・営業部のルーティン業務を標準化しているところです。

“小さな定型業務”を一つずつ効率化し、バックオフィス全体の標準化へ

―――JAPAN AI:今後、JAPAN AIをどのように活用していきたいですか。

―――塩崎氏:今後も、毎月新しいエージェントを作っていくつもりです。管理部や営業部の定型業務の中で、どこに使えるかを常に考えながら、少しずつ置き換えていきたいと思っています。

直近では、通勤費の差分チェックをさらに整えることに加え、約120名分、全1,000項目ほどある技術評価表の集計や分布図の作成、勤怠差分があった社員への連絡メールの自動作成なども考えています。

現在はジンジャーやfreeeからCSVをダウンロードして処理しているものもありますが、今後、ほかのSaaSとの連携がさらに進めば、日常業務の中でJAPAN AIを活用できる範囲はもっと広がると思います。

―――JAPAN AI:これから管理部門やバックオフィス業務でAI活用を進める企業に向けて、アドバイスはありますか。

―――塩崎氏:管理部門の業務は、大きく重たい仕事ばかりではありません。むしろ、10分程度で終わるような小ぶりな仕事がたくさんあります。案内メールを作る、リマインドメールを送る、申請内容をチェックする、一覧にまとめる。そういう仕事が積み重なって、気づけば大きな工数になっています。

だからこそ、小さな業務を一つずつ効率化していくことが大事だと思います。AIを使わなくてもできる仕事だから後回しにするのではなく、効率化できるものは効率化していく。その積み重ねが、バックオフィスでは大きな効果につながります。

エージェントについても、最初から完璧なものを作ろうとしなくていいと思います。まずは作ってみて、使ってみる。うまくいかなければ直せばいいですし、使わないと判断するものがあってもいい。作る前から止めてしまうより、実際に試してみることが大事だと感じています。

一方で、継続して使うエージェントは、プロンプトをある程度きちんと設計する必要があります。私自身は、プログラミングと同じような感覚で、どういう指示を入れたかを記録しながら作っています。あとから修正するときに、どこを変えたのか、なぜそうしたのかが分かるようにしておくと、作り直しや改善もしやすくなります。

AIを使うことで、人が確認すべきところに集中し、単純な確認や転記、検索、集計はできるだけ任せていく。少人数の内勤体制でも、社員数の増加や業務の複雑化に対応できるバックオフィス体制を作っていきたいと考えています。

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