サイバー攻撃の高度化が進むなか、従来のウイルス対策ソフトでは検知できない未知のマルウェアが急増しています。そこで、AIや機械学習を活用した次世代型の防御技術としてNGAV(次世代アンチウイルス)への注目が高まっています。
しかし、NGAVとはそもそも何を意味するのか、従来のアンチウイルスとは具体的にどう違うのか、EDRやEPPといった類似用語との関係はどうなっているのか、といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、NGAVの定義や従来型アンチウイルスとの違いから、主な機能やメリット、EPP・EDR・XDR・MDRとの関係性、そして導入時の選び方まで、JAPAN AIが網羅的に解説します。
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NGAVとは
NGAV(Next Generation Anti-Virus)とは、AIや機械学習を活用して未知・既知のマルウェアからエンドポイントを保護する次世代型のアンチウイルスソリューションです。日本語では「次世代アンチウイルス」と訳されます。
従来のアンチウイルスは、既知のマルウェアの特徴を記録した定義ファイルとプログラムを照合するパターンマッチング方式に依存していました。この方式では、定義ファイルに登録されていない新種や亜種のマルウェアを検知できません。AV-TEST Instituteによると、毎日45万件以上もの新種のマルウェアや不正プログラムが出現する現在の脅威環境において、定義ファイルの更新だけでは防御が追いつかない状況が生まれています。
NGAVは、こうした従来型アンチウイルスの限界を克服するために開発されました。プログラムの振る舞いをリアルタイムで分析し、過去に報告されていない未知の脅威であっても不審な挙動を検出して防御する仕組みを備えています。さらに、機械学習モデルが大量のマルウェアサンプルから攻撃パターンを学習し、定義ファイルだけに頼らず脅威を予測・検知する点が、従来型AVとの根本的な違いです。
エンドポイントセキュリティの強化を検討する際、NGAVは従来型AVの代替ではなく、より高度な脅威に対応するための進化形として位置づけられています。
AIや機械学習の仕組みについて詳しく知りたい方は、「機械学習とは?仕組み・種類・ディープラーニングとの違いをわかりやすく解説」の記事もあわせてご覧ください。
出典:AV-TEST Institute「Malware Statistics & Trends Report」
NGAVと従来のアンチウイルスの違い
NGAVと従来のアンチウイルス(AV)の最大の違いは、脅威を検知するアプローチにあります。従来型アンチウイルスが既知のマルウェア情報に依存するのに対し、NGAVはAIや振る舞い分析を活用して未知の脅威にも対応できる検知方式を採用しています。
NGAVと従来のアンチウイルスの違いをまとめました。
| 比較項目 | 従来型アンチウイルス(AV) | NGAV(次世代アンチウイルス) |
|---|---|---|
| 検知方式 | パターンマッチング(シグネチャベース) | AI・機械学習、振る舞い検知 |
| 対応可能な脅威 | 既知のマルウェアのみ | 既知・未知のマルウェア両方 |
| 定義ファイルへの依存度 | 高い(頻繁な更新が必須) | 低い(AI・クラウド経由の学習が中心) |
| ファイルレス攻撃への対応 | 困難 | 振る舞い検知で対応可能 |
| 端末への負荷 | 定義ファイル肥大化により高い傾向 | 製品・設計によって異なる |
| 検知速度 | 定義ファイル更新後に対応 | リアルタイムで即時対応 |
従来型AVはパターンマッチングという確立された技術に基づいており、既知のマルウェアに対しては高い検知精度を発揮します。一方で、新種や亜種が出現してから定義ファイルに反映されるまでのタイムラグが、セキュリティ上の大きな空白期間を生み出しています。NGAVはこの空白を埋める技術として、エンドポイントセキュリティの中核を担う存在です。
パターンマッチングと振る舞い検知の違い
パターンマッチングとは、マルウェアのコードやファイル構造の特徴をシグネチャ(定義ファイル)として登録し、端末上のファイルと照合することで脅威を検知する方式です。既知のマルウェアに対しては高い精度で検出できますが、シグネチャに登録されていない未知のマルウェアや、コードを微妙に改変した亜種には対応できません。
振る舞い検知は、ファイルのコードそのものではなく、プログラムが実行された際の挙動を監視します。具体的には、プロセスの生成パターンやAPI呼び出しの異常、レジストリへの不審な書き込み、ネットワーク通信の異常といった動作を分析し、マルウェア特有の振る舞いを検出します。ファイルを持たないファイルレス攻撃や、正規のシステムツールを悪用するLiving off the Land攻撃に対しても、実行時の挙動から脅威を特定できる点がパターンマッチングとの決定的な違いです。
NGAVでは、この振る舞い検知にAIや機械学習を組み合わせることで、検知精度の向上と誤検知の低減を両立しています。機械学習モデルが膨大な正常プログラムとマルウェアの挙動パターンを学習し、人間の分析では見落としやすい微細な異常も捉えられる仕組みです。
NGAVが必要とされる背景
NGAVが必要とされる最大の要因は、サイバー攻撃の高度化と多様化が従来型AVの防御能力を大きく上回っている現状にあります。
攻撃者はAIを活用してマルウェアの自動生成やフィッシングメールの高度化を進めており、従来のシグネチャベースの防御では検知が困難な脅威が急増しています。CrowdStrike社が2026年2月に発表した「2026年版グローバル脅威レポート」によると、2025年に検知された脅威の82%がマルウェアを使用しない「マルウェアフリー」の攻撃であり、AIを活用した攻撃者の活動は前年比89%増加しました。さらに、侵入から横展開までの平均時間(ブレイクアウトタイム)は29分にまで短縮され、最速では27秒という記録も報告されています。
こうした攻撃の変化に加え、ランサムウェアの被害も深刻化しています。警察庁が公表した「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」によると、2025年のランサムウェア被害報告件数は226件に上り、依然として高水準で推移しています。IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」でも、ランサム攻撃による被害は11年連続11回目の選出で6年連続の1位に選ばれました。
ファイルレス攻撃やゼロデイ攻撃、正規ツールを悪用した攻撃など、定義ファイルでは捕捉できない脅威が主流化する中で、AIと振る舞い分析に基づくNGAVの導入は、エンドポイントセキュリティを維持するための必須要件といえます。
出典:CrowdStrike「2026 Global Threat Report」
出典:警察庁「令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」
出典:IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」
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NGAVの主な機能
NGAVは、従来型AVにはない複数の先進的な検知・防御機能を備えています。AI・機械学習による脅威予測、振る舞い検知、サンドボックス分析の3つが中核的な機能であり、それぞれが異なる角度からエンドポイントを保護します。
NGAVの主な機能は以下のとおりです。
- AI・機械学習: 大量のマルウェアサンプルを学習し、未知の脅威をパターンから予測・検出
- 振る舞い検知: プログラムの実行時の挙動を監視し、不審な動作をリアルタイムで検出
- サンドボックス: 仮想環境内で不審なファイルを隔離実行し、安全に脅威を分析
これらの機能を組み合わせることで、NGAVは既知・未知を問わず幅広い脅威に対応し、エンドポイントの多層的な防御を実現しています。
AI・機械学習
NGAVの中核技術であるAI・機械学習は、膨大なマルウェアサンプルと正常なプログラムのデータを学習し、未知の脅威であっても攻撃パターンを予測して検出する機能です。
従来のシグネチャベースの検知がファイルの「指紋」を照合するのに対し、機械学習モデルはファイルの構造的特徴や振る舞いの傾向を多次元的に分析します。具体的には、ファイルのバイナリ構造やコードの実行フロー、APIコールのシーケンスなど数百から数千の特徴量を抽出し、マルウェアと正常プログラムを分類する判定モデルを構築します。このモデルはクラウド上で継続的に更新されるため、新たな攻撃手法が出現した場合にも、定義ファイルの配信を待つことなく迅速に対応できます。
なお、近年のNGAV製品ではディープラーニング(深層学習)を活用した検知エンジンも登場しており、従来の機械学習よりもさらに高精度な脅威判定を実現する製品も増えています。
ディープラーニングの仕組みについて詳しく知りたい方は、「ディープラーニング(深層学習)とは?仕組みや機械学習との違い、活用事例をわかりやすく解説」の記事で詳しく解説しています。
振る舞い検知
振る舞い検知は、プログラムが実行された際の挙動をリアルタイムで監視し、マルウェア特有の不審な動作パターンを検出する機能です。
具体的には、プロセスの生成や終了のパターン、システムAPIの呼び出し順序、レジストリやファイルシステムへの書き込み、ネットワーク通信の発生状況などを継続的に追跡します。正常なプログラムの挙動と比較して逸脱が検出された場合、その動作を脅威として判定し、プロセスの隔離や停止を自動的に実行します。
ファイルレス攻撃では、PowerShellやWMI(Windows Management Instrumentation)などの正規のシステムツールが悪用されるため、ファイルスキャンだけでは検知できません。振る舞い検知は、これらのツールが通常とは異なるコマンドを実行したり、異常なネットワーク接続を試みたりする挙動を捉えることで、ファイルレス攻撃にも対応します。ファイルレスマルウェアが深刻なセキュリティインシデントの多くを占めるとの調査結果もあり、振る舞い検知の重要性は年々高まっています。
エンドポイントで発生するあらゆる挙動を可視化できる振る舞い検知は、NGAVの防御力を支える不可欠な技術です。
サンドボックス
サンドボックスとは、本番環境から隔離された仮想環境内で不審なファイルやプログラムを実行し、その振る舞いを安全に分析する機能です。
メールの添付ファイルやWebからダウンロードされたファイルなど、安全性が確認できないプログラムを実際に動作させることで、暗号化や難読化によってコード分析では判定が困難なマルウェアも、実行時の挙動から脅威かどうかを判定できます。仮想環境内での実行であるため、本番環境のシステムやデータに一切影響を与えずに脅威を分析できる点が大きなメリットです。
サンドボックスは単独で使用されるだけでなく、AI・機械学習や振る舞い検知と連携して動作します。機械学習モデルが「疑わしい」と判定したファイルをサンドボックスに送り、実行結果をもとに最終的な脅威判定を行うといった多段階の検知フローを構築することで、検知精度の向上と誤検知の低減を同時に達成しています。
NGAVのメリット
NGAVを導入することで、従来型AVでは実現できなかった複数のメリットが得られます。未知の脅威への高精度な対応力と運用負担の大幅な軽減が、NGAVを選択する主要な理由です。
NGAVの主なメリットは以下のとおりです。
- 未知の脅威への対応: ゼロデイ攻撃や新種マルウェアにもリアルタイムで対応可能
- 運用負担の軽減: 定義ファイルへの依存度が低く、クラウドベースの管理により運用工数を削減
これらのメリットにより、NGAVは限られた人的リソースでも高水準のエンドポイントセキュリティを維持できるソリューションとして評価されています。
未知の脅威への対応
NGAVの最大のメリットは、定義ファイルに依存しない検知方式により、ゼロデイ攻撃や新種マルウェアなど未知の脅威にも高精度で対応できる点です。
従来型AVでは、新種のマルウェアが発見されてからシグネチャが作成・配信されるまでに数時間から数日のタイムラグが生じます。この間、端末は無防備な状態に置かれます。NGAVはAI・機械学習モデルがリアルタイムでファイルの特徴や挙動を分析するため、シグネチャの存在しない脅威であっても即座に検知・ブロックが可能です。
ゼロデイ攻撃はソフトウェアの未公開の脆弱性を突く攻撃であり、パッチが提供されるまでの期間は従来型AVでは防御手段がありません。NGAVの振る舞い検知は、脆弱性を悪用するプログラムの異常な挙動を捉えることで、脆弱性の詳細が判明する前から防御を実行します。
未知の脅威が攻撃全体の大半を占める現在のセキュリティ環境において、事前防御の精度を高められるNGAVは、エンドポイント保護の基盤として欠かせない存在です。
運用負担の軽減
NGAVは、従来型AVと比較してセキュリティ運用にかかる管理工数を大幅に削減できるメリットがあります。
従来型AVでは、定義ファイルを常に最新の状態に保つための頻繁な更新作業が必要でした。数百台から数千台の端末を管理する企業環境では、定義ファイルの配信状況の確認やバージョン管理だけでも相当な工数が発生します。NGAVはクラウドベースで機械学習モデルが自動更新されるため、定義ファイル管理にかかる運用負担を大幅に軽減できます。
さらに、NGAVのエージェント(端末にインストールするソフトウェア)は、多くの製品でクラウド側に分析処理を分散する設計を採用しています。従来型AVでは定義ファイルの肥大化に伴って端末のパフォーマンスが低下する問題がありましたが、NGAVではクラウドとの連携により、端末への負荷を抑えやすい設計が一般的です。ただし、端末側で振る舞い監視やローカルMLモデルを動作させる製品もあるため、実際の負荷は製品や設定によって異なります。
管理コンソールからすべての端末のセキュリティ状態を一元的に把握でき、クラウド経由で迅速にポリシーの変更や脅威情報の共有が行える点も、情報システム部門の負担軽減に直結します。
NGAVとEPP・EDRとの違い
エンドポイントセキュリティの分野では、NGAVのほかにEPPやEDRといった製品カテゴリが存在します。NGAV・EPP・EDRはそれぞれ防御の範囲と役割が異なり、相互に補完し合う関係にあります。
以下の比較表で、各製品の位置づけを整理します。
| 製品カテゴリ | 主な役割 | 対応フェーズ | NGAVとの関係 |
|---|---|---|---|
| EPP | マルウェアの侵入を事前に防御するプラットフォーム | 事前防御 | NGAVはEPPに搭載される次世代型の防御機能 |
| NGAV | AI・振る舞い検知で未知の脅威も事前防御 | 事前防御 | EPPの防御機能の進化形 |
| EDR | 侵入後の脅威を検知・調査・対応 | 事後対策 | NGAVと補完関係 |
| XDR | エンドポイントを含む複数領域の検知・対応を統合 | 事前防御+事後対策 | エンドポイントを含む複数領域を統合する概念 |
| MDR | セキュリティ運用を外部専門家が代行するサービス | 運用全般 | NGAV・EDR等の運用を支援 |
これらの製品やサービスは単独で使用するよりも、組み合わせて多層防御を構築することで最大の効果を発揮します。
NGAVとEPPの違い
EPP(Endpoint Protection Platform)とは、エンドポイントをマルウェアの侵入から保護するためのセキュリティプラットフォームの総称です。NGAVは、EPPに搭載されることが多い次世代型の防御機能を指します。
EPPには従来型AVのみを搭載した製品も含まれるため、「EPP=NGAV」ではありません。従来型AVベースのEPPはパターンマッチングによる既知のマルウェア検知に限定されますが、NGAV機能を搭載したEPPは未知の脅威にも対応できます。
製品選定の際は、「EPP」という名称だけで判断するのではなく、搭載されている検知エンジンがシグネチャベースなのか、AI・機械学習ベースなのかを確認することが重要です。近年のEPP製品はNGAV機能を標準搭載するものが増えていますが、製品によって検知精度や対応範囲に差があるため、具体的な検知方式を比較検討する必要があります。
NGAVとEDRの違い
EDR(Endpoint Detection and Response)とは、エンドポイントで発生したセキュリティインシデントを検知し、調査・対応するためのソリューションです。NGAVが「侵入前の事前防御」を担うのに対し、EDRは「侵入後の検知・調査・対応」を担う事後対策のツールです。
NGAVがマルウェアの実行をブロックすることに主眼を置くのに対し、EDRは端末上のすべての活動ログを記録・分析し、防御をすり抜けた脅威の検知やインシデント発生時の原因調査、被害範囲の特定、復旧対応までをカバーします。
NGAVの検知精度がいかに高くても、100%の防御は現実的に不可能です。CrowdStrike社のレポートが示すように、侵入から横展開までの時間が平均29分にまで短縮されている現状では、防御をすり抜けた脅威を迅速に検知・封じ込めるEDRの役割が不可欠です。NGAVとEDRを組み合わせた多層防御の構築が、現在のエンドポイントセキュリティにおける標準的なアプローチといえます。
NGAVとXDR・MDRの違い
XDR(Extended Detection and Response)とは、エンドポイントだけでなく、ネットワークやクラウド、メールなど複数のセキュリティレイヤーのデータを統合的に収集・分析し、脅威の検知・対応を行うソリューションです。EDRがエンドポイントに特化しているのに対し、XDRは組織全体のセキュリティ可視性を高める統合型のプラットフォームです。
MDR(Managed Detection and Response)は、EDRやXDRなどのセキュリティツールの運用を外部の専門家チームが代行するマネージドサービスです。自社にセキュリティ専門人材が不足している場合、MDRを活用することで24時間365日の監視・対応体制を構築できます。
NGAVは事前防御、EDRは事後対策、XDRは複数領域を横断した統合的な検知・対応、MDRは運用の外部委託と、それぞれ異なるレイヤーで機能します。自社のセキュリティ体制や人材リソースに応じて、これらを適切に組み合わせることが、包括的なセキュリティ対策の鍵です。
NGAVの選び方
NGAVソリューションを選定する際は、自社の環境や要件に合った製品を見極めるために、検知精度・誤検知率・EDRとの統合性・運用サポート体制の4つの観点から比較検討することが重要です。
まず、検知精度と誤検知率のバランスを確認します。未知の脅威に対する検知率が高くても、正常なプログラムを誤ってブロックする誤検知が多い製品は業務に支障をきたします。AV-TESTやAV-Comparativesなどの第三者評価機関によるテスト結果を参考に、検知率と誤検知率の両面から製品を比較することが有効です。
自社環境との適合性も重要な選定基準です。対応OSの範囲、クラウド環境とオンプレミス環境の双方への対応状況、既存のセキュリティ製品やIT資産管理ツールとの連携可否を事前に確認する必要があります。特に、EDR機能との統合性は重視すべきポイントです。NGAV単体では侵入後の対応ができないため、EDRとシームレスに連携できる製品を選ぶことで、事前防御と事後対策を一貫した運用基盤で管理できます。
なお、脅威インテリジェンスの質と更新頻度も製品の防御力を左右します。クラウド上の脅威インテリジェンスがリアルタイムで更新され、世界中の脅威情報を反映できる製品は、新たな攻撃手法への対応速度が速い傾向にあります。
コスト面では、ライセンス費用だけでなく、導入・運用・教育にかかるTCO(総所有コスト)を総合的に評価することが、長期的に適切な投資判断につながります。
NGAV(次世代アンチウイルス)に関してよくある質問
NGAVだけでサイバー攻撃を完全に防げますか?
NGAVは事前防御に特化したソリューションであり、単体ですべてのサイバー攻撃を完全に防ぐことはできません。防御をすり抜けた脅威に対しては、侵入後の検知・調査・対応を担うEDRとの組み合わせが必要です。NGAVとEDRを併用した多層防御の構築が、現在のエンドポイントセキュリティにおける推奨アプローチです。
NGAVの導入にはどのくらいのコストがかかりますか?
NGAVのライセンス体系は、デバイス単位やユーザー単位のサブスクリプション方式が一般的です。従来型AVと比較するとライセンス費用は高くなる傾向がありますが、定義ファイル管理の工数削減やインシデント対応コストの低減を含めたTCO(総所有コスト)で評価すると、総合的なコストメリットが得られるケースが多くあります。
従来のアンチウイルスからNGAVへの移行は難しいですか?
多くのNGAV製品は段階的な移行をサポートしています。まず少数の端末でパイロット運用を行い、検知精度や誤検知の状況を確認した上で部門単位に展開し、最終的に全社導入へと進める方法が一般的です。移行期間の目安は3〜6か月程度であり、初期段階では監視モード(検知のみ・ブロックなし)で運用し、誤検知のチューニングを経てから防御モードへ切り替えることで、業務への影響を最小限に抑えられます。
NGAVを活用してエンドポイントセキュリティを強化しよう
NGAVは、AIや機械学習を活用して未知・既知のマルウェアからエンドポイントを保護する次世代型のセキュリティソリューションです。従来型AVのパターンマッチングでは対応できなかった未知の脅威やファイルレス攻撃に対し、振る舞い検知やサンドボックスといった先進的な機能で多角的に防御します。
エンドポイントセキュリティを強化するためには、NGAVによる事前防御に加え、EDRによる事後対策を組み合わせた多層防御の構築が欠かせません。自社の環境や要件に合ったNGAV製品を選定し、包括的なエンドポイントセキュリティ体制の構築に取り組んでみてください。


