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ChatGPT APIとは?始め方・料金・活用事例をわかりやすく解説

ChatGPT APIとは?

ChatGPT APIとは、OpenAIが提供する大規模言語モデルを自社のアプリケーションやシステムに組み込むためのインターフェースのことです。Web版のChatGPTがブラウザ上で個人が利用するサービスであるのに対し、APIは開発者がプログラムから直接呼び出せる仕組みであり、業務の自動化や独自AIサービスの構築を可能にします。

「ChatGPT APIって何ができるの?」「どうやって使い始めればいいの?」「料金はいくらかかるの?」といった疑問を持つ方に向けて、本記事では基本的な仕組みから始め方・料金体系・活用事例・注意点まで、初心者にもわかりやすく解説します。

ChatGPT APIは、チャットボットの構築から翻訳・要約・コード生成まで幅広い業務に応用できます。導入を検討している方も、まず概要を把握したい方も、この記事を読めばChatGPT APIの全体像を理解できます。

目次

ChatGPT APIとは?

ChatGPT APIとは、OpenAIが提供する大規模言語モデル(LLM)をアプリケーションやWebサービスに組み込むためのインターフェースです。そもそもAPI(Application Programming Interface)とは、異なるソフトウェア同士が情報をやり取りするための「接続口」を指します。ChatGPT APIを利用することで、開発者は自社のシステムやサービスにChatGPTの高度な自然言語処理能力を統合し、独自のAI機能を実装が可能です。

ChatGPT APIが注目される背景には、生成AIの急速な普及があります。Web版のChatGPTはブラウザ上で誰でも手軽に利用できる一方で、APIはプログラムから直接呼び出せるため、業務システムへの組み込みや大量処理の自動化が可能です。企業がAIを「使う」段階から「自社サービスに組み込む」段階へと移行するなかで、ChatGPT APIはその中核を担う技術として広く活用されています。

なお、ChatGPT APIはOpenAIが提供する複数のAPIの総称として使われることもありますが、本記事では主にテキスト生成を担うResponses API(Chat Completions APIの後継として2025年3月に導入された新しいAPI)を中心に解説します。「LLM(大規模言語モデル)とは?生成AIやChatGPTとの違い、仕組み・活用例まで」も合わせてご覧いただくと、技術的な背景をより深く理解できます。

ChatGPT APIの仕組み

ChatGPT APIは、HTTPリクエストとJSONレスポンスを用いたREST APIとして設計されており、既存のWebアプリケーションやシステムに容易に統合できます。

仕組みの核心は「messagesパラメータ」にあります。APIへのリクエストには、会話の役割(role)とその内容(content)をセットにしたメッセージ配列を渡します。roleには「system(AIの振る舞いを定義する指示)」「user(ユーザーの発言)」「assistant(AIの返答)」の3種類があり、この構造によってAIは文脈を理解したうえで適切な応答を生成します。たとえば、systemに「あなたは丁寧な日本語で回答するカスタマーサポート担当者です」と設定すれば、以降のすべての応答がその役割に沿ったものになります。

リクエストを受け取ったOpenAIのサーバーは、指定されたモデル(GPT-5.4など)を用いてテキストを生成し、JSON形式でレスポンスを返します。開発者はそのレスポンスからテキストを取り出し、自社サービスの画面に表示したり、次の処理に渡したりします。このシンプルな「リクエスト→処理→レスポンス」の流れが、あらゆる業種・規模のシステムへの統合を可能にしています。

ChatGPT(Web版)との違い

ChatGPT APIとWeb版ChatGPTの最大の違いは、「誰が・どのように使うか」という利用形態にあります。

項目 Web版ChatGPT ChatGPT API
利用者 個人・一般ユーザー 開発者・企業
利用方法 ブラウザからチャット形式で操作 プログラムから直接呼び出し
料金体系 月額固定(無料〜$200/月) 従量課金(使った分だけ)
カスタマイズ 限定的(カスタム指示のみ) 自由度が高い(システムプロンプト・モデル選択等)
自動化・連携 不可 可能(他システムとの連携・バッチ処理)
利用上限 プランごとに固定 設定した上限まで柔軟に拡張可能

Web版は月額固定料金で個人がブラウザから手軽に利用できるサービスです。一方で、APIは従量課金制で、開発者が自社アプリやシステムにChatGPTの機能を組み込むためのインターフェースです。自社のブランドや業務フローに合わせた独自のAIアシスタントを構築したい場合は、APIの活用が適しています。「ChatGPTとは?できること・活用例やメリットデメリット」では、Web版ChatGPTの基本についても詳しく解説しています。

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ChatGPT APIでできること

ChatGPT APIを活用することで、テキスト生成・翻訳・要約・コード生成・チャットボット構築など、幅広い業務を自動化・効率化できます。以下では、特に活用頻度の高いユースケースを紹介します。

  • テキスト生成・文章作成・要約
  • チャットボット・自動応答
  • 翻訳・多言語対応
  • コード生成・デバッグ支援
  • 議事録作成・文字起こし

テキスト生成・文章作成・要約

ChatGPT APIの最も基本的な活用領域が、テキストの生成・作成・要約です。ブログ記事やメール文面、商品説明文、レポートの下書きなどを自動生成できるほか、長文ドキュメントの要約や文章校正にも対応が可能です。

この活用が有効な理由は、ChatGPT APIが文脈を理解したうえで自然な文章を生成できる点にあります。単純なテンプレート置換とは異なり、与えられた情報の意味を解釈し、読み手に伝わる表現へと変換します。たとえば、顧客からの問い合わせ内容を要約してCRMに自動登録したり、商品データベースの情報をもとに複数の商品説明文を一括生成したりといった活用が実際の現場で行われています。

プロンプト(AIへの指示文)の設計次第で出力の品質は大きく変わります。「ChatGPTのプロンプトを作成する4つのコツと活用例を解説」も参考にしながら、自社の用途に合った指示文を設計することが、高品質な出力を得るうえで重要です。

チャットボット・自動応答

ChatGPT APIを活用したチャットボット構築は、カスタマーサポートや社内ヘルプデスクの自動化において特に高い効果を発揮します。

Web版ChatGPTとの大きな違いは、自社のデータや業務ルールをシステムプロンプトに組み込めることです。たとえば、自社製品のFAQや対応マニュアルをAPIに渡すことで、一般的なAIチャットとは異なる「自社専用の応答ロジック」を持つチャットボットを構築できます。24時間365日の自動応答が可能になるので、問い合わせ対応にかかる人的コストを大幅に削減できるメリットがあります。また、会話履歴をmessagesパラメータに含めることで、複数ターンにわたる文脈を保持した自然な対話も実現できます。

翻訳・多言語対応

ChatGPT APIは高精度な翻訳機能を備えており、多言語カスタマーサポートやドキュメントの翻訳業務に活用できます。

従来の機械翻訳ツールと比較した際のメリットは、文脈や専門用語を考慮した自然な翻訳が可能な点です。たとえば、法律文書や技術マニュアルのような専門性の高い文書でも、システムプロンプトで翻訳の方針(「法律用語は正式名称を使用する」など)を指定することで、精度の高い翻訳を実現できます。グローバル展開を進める企業にとって、多言語対応コストの削減と品質向上を同時に達成できる手段として注目されています。ChatGPTを使った翻訳の方法と活用のメリットを解説では、具体的な活用方法を詳しく紹介しています。

コード生成・デバッグ支援

ChatGPT APIはプログラムコードの自動生成やバグ修正、コードレビュー支援にも活用できます。

開発者がAPIにコードの仕様や修正したいバグの内容を伝えると、対応するコードを生成・修正して返します。その結果、定型的なコーディング作業の時間を短縮し、開発者がより創造的な設計業務に集中できる環境を整えられます。また、コードレビューの自動化にも応用でき、プルリクエストの内容をAPIに渡してレビューコメントを自動生成するといった活用も実際に行われています。ChatGPTをコーディングの効率化に活用する方法とプロンプト作成のコツも合わせてご参照ください。

議事録作成・文字起こし

会議の文字起こしデータをChatGPT APIに渡すことで、要点を整理した議事録を自動生成できます。

音声認識ツール(OpenAIのWhisper APIなど)と組み合わせることで、会議音声の文字起こしから議事録作成までを一連のフローとして自動化できます。「決定事項」「アクションアイテム」「次回議題」といった項目ごとに整理するよう指示すれば、そのまま共有できる形式の議事録が生成されます。会議後の議事録作成にかかる時間を大幅に削減できるため、業務効率化の観点から多くの企業で導入が進んでいます。ChatGPTによる要約のやり方と精度を高めるコツを解説も参考にしてください。

ChatGPT APIの始め方・使い方【4ステップ】

ChatGPT APIを使い始めるには、OpenAIアカウントの開設・APIキーの取得・ライブラリのインストール・コードの実行という4つのステップを踏みます。各ステップを順に解説します。

  • 【ステップ1】OpenAIアカウントの開設
  • 【ステップ2】APIキーの取得・発行
  • 【ステップ3】PythonでAPIを呼び出す
  • 【ステップ4】応答の受け取り方・エラー対処

【ステップ1】OpenAIアカウントの開設

ChatGPT APIを利用するには、まずOpenAI公式のプラットフォームサイト(platform.openai.com)でアカウントを開設します。

「Sign up」からメールアドレスとパスワードを入力してアカウントを作成します。GoogleアカウントやMicrosoftアカウントを使ったソーシャルログインにも対応しています。アカウント作成後は、API利用のためにクレジットカードの登録が必要です。まずは少額のクレジットをチャージし、利用上限(Usage Limit)を設定したうえで動作確認を行うことをおすすめします。

【ステップ2】APIキーの取得・発行

APIキーとは、OpenAIのサーバーに対してリクエストを送る際に必要な認証情報であり、「API Keys」メニューから発行できます。

APIキーは一度しか表示されないため、発行直後に安全な場所へ保存してください。コード内にAPIキーを直接記述することはセキュリティ上のリスクがあるため、環境変数(`.env`ファイルなど)に保存して参照する方法が推奨されています。また、APIキーが漏洩した場合は即座に無効化し、新しいキーを発行してください。利用上限(Usage Limit)を設定しておくことで、予期せぬ高額請求を防ぐことができます。

【ステップ3】PythonでAPIを呼び出す

PythonからChatGPT APIを呼び出すには、OpenAIの公式ライブラリをインストールし、数行のコードでリクエストを送信できます。

まず、ターミナルで以下のコマンドを実行してライブラリをインストールします。

pip install openai

インストール後、以下のような最小構成のコードでAPIを呼び出せます。環境変数にAPIキーを設定したうえで、`client.responses.create()`メソッドにモデル名と入力テキストを渡すだけで、AIからの応答を取得できます。`model`パラメータには使用するモデル名を、`input`には送信するテキストを指定します。より複雑な会話を実現したい場合は、`messages`パラメータを使ってsystem・user・assistantのロールを組み合わせたリクエストを構成します。

【ステップ4】応答の受け取り方・エラー対処

APIのレスポンスはJSON形式で返され、生成されたテキストは`output_text`プロパティから取り出せます。

レスポンスには生成テキストのほか、使用したトークン数(`usage`)やモデル名(`model`)なども含まれます。トークン数を確認することで、コストの把握や最適化に役立てられます。エラーが発生した場合は、エラーコードを確認して対処します。主なエラーとして、APIキーが無効な場合の「401 Unauthorized」、リクエスト数が上限を超えた場合の「429 Too Many Requests」、サーバー側の問題による「500 Internal Server Error」などがあります。本番環境では、エラー発生時に自動でリトライする処理を実装しておくことが推奨されます。

ChatGPT APIの料金体系

ChatGPT APIは従量課金制で、使用したトークン数に応じて料金が発生します。月額固定のWeb版ChatGPTとは異なり、実際に処理した量だけ支払う仕組みのため、少量の利用から大規模な処理まで柔軟に対応できます。

トークンとは?料金の計算方法

トークンとは、AIがテキストを処理する際の最小単位であり、ChatGPT APIの料金はこのトークン数に基づいて計算されます。

英語では1単語がおおむね1トークンに相当しますが、日本語の場合は1文字あたり1〜3トークンを消費します。たとえば「こんにちは」という5文字の単語は、約5〜10トークンとして計算されます。そのため、同じ内容を英語で処理した場合と比べて、日本語では料金が高くなる傾向があります。料金は「入力トークン数 × 入力単価」+「出力トークン数 × 出力単価」で計算されます。入力とはAPIに送るテキスト(プロンプトや会話履歴)、出力とはAPIが生成して返すテキストを指します。

トークンの仕組みについては、「生成AIにおけるトークンとは?仕組み・コスト・削減方法を解説」で詳しく解説しています。

モデル別料金比較表(2026年最新)

OpenAIは用途やコストに応じて複数のモデルを提供しており、選択するモデルによって料金が大きく異なります。2026年3月時点の主要モデルの料金は以下のとおりです。

モデル名 入力(100万トークンあたり) 出力(100万トークンあたり) 主な用途
GPT-5.4(フラッグシップ) $2.50 $15.00 複雑な推論・エージェント処理・プロ向けワークフロー
GPT-5.4 mini $0.75 $4.50 コーディング・サブエージェント・コスト最適化
GPT-5.4 nano $0.20 $1.25 単純・高頻度タスク・低コスト処理

出典:OpenAI「OpenAI API Pricing | OpenAI」

料金はモデルの性能に比例する傾向があります。高精度な推論が必要な業務にはGPT-5.4を、コストを抑えながら大量処理を行いたい場合はGPT-5.4 nanoを選択するなど、用途に応じたモデル選定がコスト最適化の鍵となります。

無料で使える?初期クレジットについて

2026年3月時点では、OpenAIの新規アカウント登録時に無料クレジットが自動付与される仕組みはありません。過去には無料分を付与する仕組みがありましたが、廃止されました。そのため、利用を開始するにはクレジットカードを登録し、事前にクレジットをチャージする必要があります。利用上限(Usage Limit)をあらかじめ設定しておくことで、予期せぬ高額請求を防止可能です。

Web版ChatGPTの有料プランとの違いについては、「ChatGPTの有料プランと無料プランの違いを解説」もご参照ください。

ChatGPT APIのメリット

ChatGPT APIを活用することで、業務効率化・自動化の実現、自社サービスへの柔軟なカスタマイズ、大規模トラフィックへの対応といったメリットが得られます。Web版ChatGPTにはない優位性を以下で詳しく解説します。

  • 業務効率化・自動化が実現できる
  • 自社サービスへの柔軟なカスタマイズ

業務効率化・自動化が実現できる

ChatGPT APIの最大のメリットは、定型業務を自動化することで人的コストを削減し、業務効率化を実現できる点です。

メール返信の下書き生成、議事録作成、翻訳、レポートのまとめなど、これまで人手に頼っていた定型的な文書処理業務をAPIで自動化できます。たとえば、1日に数百件の問い合わせメールを受け取る企業では、APIを使って各メールの内容を分類・要約し、担当者への振り分けを自動化することで、対応時間を大幅に短縮できます。人が判断すべき業務に集中できる環境を整えることが、生産性向上につながります。

自社サービスへの柔軟なカスタマイズ

ChatGPT APIは、自社のブランドトーンや専門知識・業務ルールに合わせて自由にカスタマイズできる点が大きなメリットです。

Web版ChatGPTは汎用的なAIアシスタントとして設計されていますが、APIを使えばシステムプロンプトで「あなたは〇〇社の製品に精通したサポート担当者です」と定義することで、自社専用のAIアシスタントを構築できます。また、スケーラビリティ(拡張性)の高さも特徴で、利用者数やリクエスト量が増加しても、APIの呼び出し数を増やすだけで対応できます。初期投資を抑えながら小規模から始め、事業の成長に合わせて段階的に拡張できる点は、特に成長期の企業にとって大きな利点です。

ChatGPT APIの活用事例

ChatGPT APIは国内外の企業でさまざまな業務に活用されており、カスタマーサポートの自動化から専門業務の効率化まで幅広い導入実績があります。代表的な活用事例を紹介します。

語学学習アプリのDuolingoは、ChatGPT APIを活用してAIとの会話練習機能「Roleplay」を実装しました。ユーザーが実際の場面を想定した会話練習を行い、AIがリアルタイムでフィードバックを提供します。従来は人間の講師が担っていた会話練習の一部をAIが代替することで、学習機会の拡大とコスト削減を同時に実現しています。

決済サービスのStripeは、OpenAI APIをサポートチケットの自動分類・要約、開発者向けドキュメントへの自然言語での質問応答、不正検知など複数の業務に活用しています。特にサポート業務の効率化において、問い合わせ内容の自動要約と担当者への振り分けを実現し、対応品質の向上につなげています。

国内でも、マッチングアプリのプロフィール添削機能(株式会社タップル)、社内データベースとの連携による業務支援(株式会社電通デジタル)など、多様な活用が進んでいます。「【業務別】ビジネスにおけるChatGPTの活用事例10選」では、さらに多くの事例を紹介しています。

業務でChatGPTを活用するのであれば、ChatGPTやGeminiをはじめとした各種LLMを組み込めるJAPAN AI AGENTがおすすめです。APIの接続や設定などをせずとも、誰でも簡単に業務を遂行できるAIエージェントを作成可能です。まずは資料をダウンロードして、詳細を確認してみてください。

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ChatGPT APIのデメリット・注意点

ChatGPT APIを導入する際は、ハルシネーション・情報漏洩リスク・コスト管理という3つの注意点を事前に把握し、適切な対策を講じることが重要です。それぞれの内容と対策をセットで解説します。

  • ハルシネーション(誤情報生成)への対策
  • 情報漏洩・セキュリティリスクへの対策
  • コスト管理・料金青天井リスクへの対策

ハルシネーション(誤情報生成)への対策

ハルシネーションとは、AIが事実と異なる情報を自信を持って生成してしまう現象であり、ChatGPT APIを業務利用する際の最大のリスクの一つです。

ハルシネーションが発生する主な原因は、モデルが学習データに基づいて「もっともらしい」テキストを生成する仕組みにあります。最新情報や専門的な事実関係については、モデルが誤った情報を生成する可能性があります。対策としては、プロンプトに「不明な場合は『わかりません』と答えてください」と明示する、出力結果を人間が必ず確認するフローを設ける、信頼性の高い情報源のデータをAPIに渡して回答の根拠とする(RAG:検索拡張生成)といった方法が有効です。

【関連記事】
>ハルシネーションとは?発生の原因・種類・事例・生成AIにおける対策を徹底解説

情報漏洩・セキュリティリスクへの対策

ChatGPT APIに送信したデータの取り扱いについては、OpenAIのデータポリシーを正確に理解したうえで利用することが不可欠です。

OpenAIのAPIポリシーでは、APIを通じて送信されたデータはデフォルトでモデルの学習に使用されません。通常はオプトアウト設定が標準です。ただし、個人情報や機密情報をAPIに送信すること自体にリスクが伴うため、社内規定に基づいた運用ルールの策定が必要です。具体的な対策として、送信前に個人情報をマスキングする、機密情報を含むデータはAPIに送らないルールを設ける、APIキーを厳重に管理するといった措置が有効です。

コスト管理・料金青天井リスクへの対策

ChatGPT APIは従量課金制のため、利用量が予想を超えた場合に高額な請求が発生するリスクがあります。

特に、大量のリクエストを処理するシステムや、会話履歴を毎回すべて送信する実装では、トークン数が急増してコストが膨らみやすくなります。対策として、OpenAI Platformで月次の利用上限(Usage Limit)を設定する、`max_tokens`パラメータで出力の最大長を制限する、定期的に利用状況をダッシュボードで確認するといった方法が有効です。開発段階では安価なモデル(GPT-5.4 nanoなど)でテストを行い、本番環境でのコストを事前に見積もることも重要です。

ChatGPT APIのコスト削減・トークン節約テクニック

ChatGPT APIのコストを抑えるには、英語プロンプトの活用・会話履歴の要約・出力長の制御・Batch APIの活用といったテクニックが有効です。適切な設計でコストを最小化しながら、必要な品質を維持することが可能です。

  • 英語プロンプトでトークン数を削減
  • 会話履歴の要約・出力長の制御
  • Batch APIで50%コスト削減

英語プロンプトでトークン数を削減

日本語より英語のほうがトークン消費量が少ないため、内部処理のプロンプトを英語で記述することでコストを削減できます。

日本語は1文字あたり1〜3トークンを消費するのに対し、英語は1単語(複数文字)がおおむね1トークンに相当します。そのため、同じ内容を表現する場合、英語のほうがトークン数を大幅に抑えられます。ユーザーへの出力は日本語のまま維持しつつ、システムプロンプトや内部処理の指示文を英語で記述するだけで、トークン消費量を30〜50%程度削減できるケースもあります。

会話履歴の要約・出力長の制御

会話履歴をそのままAPIに送り続けると、ターンを重ねるごとにトークン数が増加し、コストが急増します。

この問題への対策として、一定のターン数を超えた会話履歴を要約してから送信する方法が有効です。たとえば、直近5ターンの会話はそのまま送り、それ以前の内容は「これまでの会話の要約:〇〇について議論した」という形でまとめて送信します。また、`max_tokens`パラメータで出力の最大トークン数を制限することで、不必要に長い応答を防ぎ、コストを抑えられます。

Batch APIで50%コスト削減

リアルタイムの応答が不要な処理には、Batch APIを活用することで通常料金の50%オフでAPIを利用できます。

Batch APIは、大量のリクエストをまとめて送信し、24時間以内に結果を受け取る非同期処理の仕組みです。たとえば、夜間に大量の商品説明文を一括生成する、週次レポートを自動作成するといった用途に適しています。即時応答が必要なチャットボットには向きませんが、バッチ処理で対応できる業務であれば、コストを半減できる強力な手段です。

ChatGPT APIに関してよくある質問

Q. ChatGPT APIは無料で使えますか?

新規アカウント登録時に一定額の無料クレジットが付与されるため、その範囲内であれば費用をかけずに試すことができます。ただし、無料クレジットには有効期限があり、期限を過ぎると失効します。無料枠を超えると従量課金が発生するため、利用上限をあらかじめ設定したうえで利用を開始することをお勧めします。

Q. ChatGPT APIとChatGPT(Web版)の違いは何ですか?

Web版は月額固定料金で個人がブラウザから利用するサービスです。APIは従量課金制で、開発者が自社アプリやシステムにChatGPTの機能を組み込むためのインターフェースです。APIを使うことで、自社のブランドや業務フローに合わせたカスタマイズや、他システムとの連携・自動化が可能になります。

Q. 日本語でも使えますか?料金は変わりますか?

日本語での利用は可能です。ただし、日本語は英語に比べてトークン消費量が多く(1文字あたり1〜3トークン)、同じ内容でも英語より料金が高くなる傾向があります。コストを抑えたい場合は、内部処理のプロンプトを英語で記述するなどの工夫が有効です。

ChatGPT APIを活用してChatGPTを業務に組み込もう

本記事では、ChatGPT APIの基本概念から使い方・料金・活用事例・注意点まで幅広く解説しました。要点を整理します。

  • ChatGPT APIは、OpenAIの大規模言語モデルをアプリやシステムに組み込むためのインターフェース
  • テキスト生成・翻訳・要約・チャットボット・コード生成・議事録作成など幅広い業務に活用できる
  • 始め方はアカウント開設→APIキー取得→ライブラリインストール→コード実行の4ステップ
  • 料金は従量課金制でトークン数に基づいて計算され、モデルによって単価が異なる
  • ハルシネーション・情報漏洩・コスト管理の3点に注意し、適切な対策を講じることが重要
  • 英語プロンプト・履歴要約・Batch APIなどのテクニックでコストを大幅に削減できる

ChatGPT APIを活用した業務自動化・効率化を検討されている場合は、まず無料クレジットを使って小規模な実装から試してみることをおすすめします。

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