編集120分が“営業完結で25分”に。KG情報がJAPAN AIで確立した「記事制作の新しい当たり前」

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「課題があったからAI」ではなく、AI導入で初めて課題が見えた
トライアルで見えた「安心して使える」と「誰でも使える」
文章は5分、営業の整形込みで25分。「編集待ち」が消えたインパクト
「100点を求めない」AIは80点を取る“パートナー”として迎え入れる

導入前の課題

  • 住宅領域の「建築実例原稿」が月50本規模で発生し、編集作業が頻繁に中断していた
  • 原稿制作が編集側の稼働に依存し、営業は原稿作成後のクライアント確認などの予定が立てにくかった
  • 編集↔営業のラリーが発生し、繁忙期は1週間待ちになるタイムロスが常態化していた

導入後の成果

  • 指示書投入からたたき台は約5分、営業の整形込みでも120分→25分へ短縮
  • 月50本運用を前提に、年間で約1200時間の削減効果を見込める
  • 原稿が営業側で完結し「編集待ち」が解消。先方確認などのタイミングを営業がコントロールできるようになった

【企業紹介】

  • 会社名:株式会社KG情報
  • 設立:1980年1月
  • 事業内容:調査・情報サービス、有料職業紹介事業
  • 従業員数:201名(パート含む)/平均年齢:41歳
  • 株式会社KG情報:https://www.kg-net.co.jp/

KG情報は、地方版の求人情報誌を起点に事業を広げてきた企業です。もともとは営業が一社一社回って情報を集め、紙媒体として届ける…地道に足で稼ぐ営業が事業の原点でした。求人領域を軸に、住宅やブライダルへも展開し、現在の事業の柱は「求人」と「住宅」の2つ。時代の変化とともにWebメディアも強化しながら、営業の強い現場力とIT部門の推進を並走させています。

一方で、紙とWebが併存する制作現場では、原稿制作や確認対応がボトルネックになりやすく、「編集待ち」によるタイムロスや、担当者依存の属人化が課題として残り続けていました。そうした状況を前に、同社は2025年夏からJAPAN AIを導入。まずは住宅領域の建築実例原稿を起点に、制作フローを“営業完結”へ寄せるためのエージェント構築と運用改善を進めています。

導入の背景、社内での根回し、エージェントを作り込むプロセス、そして編集120分の作業が営業側25分まで短縮されたインパクト…現場で何が起きたのか。事業推進本部の阿部克彦さんと高部秀則さんに聞きました。

▶︎導入前の課題

「課題があったからAI」ではなく、AI導入で初めて課題が見えた

―――JAPAN AI:AI導入を検討し始めた背景を教えてください。

――阿部氏
正直、最初から「ここが課題だからAIで解決しよう」と狙い撃ちで始めたわけではありません。むしろAIに触れてみて初めて、「当たり前のように時間を溶かしていた作業が、実は大きなボトルネックだった」と気づいた感覚に近いです。

社内では2025年に入ってから、トップが強い危機感を持っていました。AIを使う企業と使わない企業では、数年後に取り返しのつかない差がつく。だから「まず触って、成果が出るところから形にしよう」という方針で動き出したんです。実際に複数のサービスを情報収集しながら、現場で無理なく定着する形を探していきました。

ただ、生成AIを業務で使うとなると不安もあります。入力した情報が学習に使われないのか、セキュリティは担保できるのか。さらに私たちは“文章の会社”でもあるので、日本語の品質が業務に耐えられるかという点も、現実的なハードルでした。便利そう、というだけでは進められない。だからこそ、まずは「業務の中で確実に効く」テーマから着手して、社内で腹落ちする状態を作る必要がありました。

私たちが最初に強く課題を感じたのが、住宅領域でWeb掲載する「建築実例原稿」です。月に50本ほど発生して、雑誌制作と並行して回しているので、原稿が入るたびに編集の手が止まってしまう。営業側も「いつ制作されて戻ってくるかわからない」状態になるので、先方への確認予定が立てられない。これが地味に、でも確実にストレスでした。

原稿には、だいたい「200文字前後の本文×3段落+写真キャプション6つ+キャッチコピー」という“型”があります。ところが、指示書の内容を文章に落とし込む作業は属人的になりやすく、編集者が1本つくるのに120分かかることも珍しくありません。さらに修正が入ると、編集↔営業のラリーが発生して半日〜1日。繁忙期には、1週間待ちになることもありました。

つまり、原稿制作のスピードが編集側の状況に引っ張られ、そのまま営業の行動計画まで不安定になる。忙しさの原因が見えているのに、構造として抜け出せない…それが導入前に横たわっていた現実でした。

トライアルで見えた「安心して使える」と「誰でも使える」

➖➖➖JAPANAI:導入前のトライアルでは、どんな観点で「使える/使えない」を見極めましたか? 導入判断につながったポイントも教えてください。

➖➖高部氏:
私は社内トライアルの「検証メンバー」として、JAPAN AIを実際に触りながら「これを業務に入れられるか」を現実的に見極める役割でした。特に最初に求められていたのが、セキュリティ面をきちんと確認してほしい、ということです。なので第一印象も「便利そう」より先に、「どんなサービスで、安心して使えるのか」を慎重に見にいくところから始まりました。

一方で、私自身は普段から複数のAIサービスにも個人的に触れていたので、「JAPAN AIは実際どんな使い勝手なんだろう」と感触を確かめていました。とはいえ、最終的に重要だったのは“比較で勝ったかどうか”というより、社内で運用できる形に落ちるかどうか。トライアルを通して、セキュリティ面の懸念もきちんと払拭できました。

そのうえで、JAPAN AIを選んだ決め手は大きく3つあります。
1つ目は、生成AIモデルを複数選べることです。用途や文章の性質によって向き不向きがある前提で、最初から選択肢が用意されているのは実務上すごく大きい。
2つ目は、UIが分かりやすく、日本語が分かれば誰でも使い始められること。現場展開を考えると、ここは外せないポイントでした。
そして3つ目が、私にとって一番衝撃的だったのですが、プロンプトをわざわざ勉強しなくても、AIがプロンプト作りまでサポートしてくれることです。分からないことがあったら「AIの使い方をAIに聞く」ような入り方ができるので、導入のハードルが一気に下がりました。

加えて、トライアルを進める中で、サポートのレスポンスが速く、伴走してくれる感覚があったのも大きかったです。機能面だけではなく、「このスピード感なら、社内導入後も詰まらずに前に進められる」と思えた。結果として、安心感と使い勝手の両方が揃っていたことが、導入決定につながったと思います。

▶︎導入後の変化

文章は5分、営業の整形込みで25分。「編集待ち」が消えたインパクト

―――JAPAN AI:実際に導入してから、どの業務がどう変わりましたか? 具体的な使い方と成果を教えてください。

――阿部氏
導入後に一番大きかったのは、単なる時間短縮というより「仕事の主導権が移った」ことです。

エージェントに指示書を入れると、本文3段落・キャプション・キャッチまで含めて、文章のたたき台がまず5分前後で出ます。そこから営業が写真をはめて体裁を整えたり、言い回しを少し調整したりして25分程度。以前は編集が120分かけて作って、営業の手元に戻ってくるのを待って…という流れだったものが、営業にて手元で完結できるようになりました。

この変化で効いたのが、「予定を自分でコントロールできる」ことです。編集の空き待ちがなくなると、営業は営業のタイミングで先方に確認できる。結果として、編集側も本来やるべきクリエイティブや企画に時間を使えるようになります。

月50本を前提にすると、年間で 約1200時間分 の削減効果を見込めますが、実感としては数字以上に“待ち時間がなくなった”インパクトが大きいですね。

もう一つ、運用上のボトルネックだったのがWordPressです。営業がWordPressを触れない構造だと、結局また編集が間に入ってしまう。そこで、原稿をHTMLとして吐き出す形に寄せて、営業側でも「Webに載った時の見え方」を確認できる運用にしました。

最初から完璧だったわけではありません。文字数、文体、重複表現などは何度も崩れました。でも過去の実例を読み込ませてガイドラインを作り、ズレたら直し、また型を固める。ここを繰り返して、「現場で使っても破綻しないライン」に合わせていった感覚です。

表記揺れから決算書まで、手順化できる業務はAIエージェントに

高部氏:社内では今、「型がある仕事はAIに寄せられる」という感覚が育ってきています。記事公開前の表記揺れチェックのような編集工程はもちろん、就業規則を読み込ませた社内FAQの整備など、専門性は必要でも“手順化できる”業務はエージェント化の対象になります。総務への確認が集中しがちな領域も、まずAIに当てて一次回答を作れるだけで、社内の負担は確実に軽くなると感じています。

直近で取り組んでいるのは、取引先の決算書をもとに財務状況を判断する「経営分析レポート生成」のエージェントです。専門知識がない営業でも、決算書をアップロードするだけで、社内で定義した評価基準(チェック項目や判断ルール)に沿ってレポートが出る仕組みにしています。

たとえば「家づくり」のサービスには、来店したお客様の要望に合わせて工務店を紹介するカウンター業務があります。紹介する以上は取引先の経営状態を慎重に見極める必要があるのですが、過去に紹介後に工務店さんが倒産してしまったケースがあったと聞いていて、会社としてリスクを減らしたいポイントでした。

現状は、各支社で何十社・何百社分のデータを一度入れてみて、AIの評価が妥当かどうかを検証している段階です。評価基準そのものは財務に詳しい担当者が設計しているので、その知見をエージェントに組み込みつつ、最終的に“人が確認する”プロセスは残す。判断の入口を標準化していくイメージですね。

「100点を求めない」AIは80点を取る“パートナー”として迎え入れる

―――JAPANAI:これからAI導入を検討している企業に向けて、まず伝えたいことは何ですか?

――阿部氏
最初から100点を求めないことです。導入した瞬間にすべてが置き換わるわけではありませんし、「完璧に任せよう」とすると、おそらくうまくいかない。私たちはむしろ、80点を取ってくれる“パートナー”として付き合うのが一番現実的で、結果的に成果も出やすいと思っています。

80点というと相当高い点数ですが、文章生成の領域では実際にそのくらいは狙えます。全部をAIに丸投げするのではなく、いま人がやっている作業の8割を肩代わりしてもらい、最後の仕上げや判断を人が担う。そういう前提で導入すると、現場も受け入れやすいと思います。

実際、私の下にあるコンテンツ制作の部署ではAI活用が進み、3〜4日かかっていた原稿が半日で回るようになりました。記事の量産が現実的になり、事業としても次の打ち手を考えやすくなる。これは、導入した企業ほど実感できる変化だと思います。

一方で、懸念がゼロというわけでもありません。たとえば編集の世界で言えば、AIがベースを書いてくれるようになることで、書く経験を積む“下積み”が減ってしまう側面もあります。良し悪しの判断軸が育ちにくくなる可能性はある。だからこそ、AIを使うにしても「人が何を学び、何を担うべきか」は意識した方がいいと思います。

それでも、現実の業務を前に進めるためには、AIを“置き換え”ではなく“パートナー”として迎え入れる。その距離感が、いちばんうまくいく導入の仕方だと感じています。

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