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自治体におけるChatGPT活用の現状と導入事例、メリット・注意点を徹底解説

行政 chatgpt

「ChatGPTを自治体業務に導入したいが、セキュリティや個人情報の取り扱いが不安」「他の自治体はどのように活用しているのか知りたい」、そうした悩みを抱える行政職員の方は多いのではないでしょうか。

総務省の令和7年度調査(2025年10月31日時点)によると、都道府県・指定都市の生成AI導入率は100%に到達し、自治体における生成AI活用はもはや「検討段階」から「実装段階」へと移行しています。一方で、市区町村全体では導入済みが45.6%にとどまり、規模による格差が依然として存在します。

本記事では、自治体におけるChatGPTの活用方法や導入事例、メリット・注意点から、ガイドライン策定のポイントやセキュリティ対策まで、JAPAN AIが網羅的に解説します。

目次

自治体も活用しているChatGPTとは

ChatGPTは、OpenAI社が開発した大規模言語モデル(LLM)を基盤とする対話型AIサービスです。自然な日本語でのやり取りを通じて、文章の作成・要約・翻訳・アイデア出し・データ分析など、幅広い業務を支援できます。

自治体の文脈では、住民対応の効率化や行政文書の作成支援、政策立案のサポートなど、多岐にわたる業務での活用が進んでいます。2022年11月のサービス公開以降、GPT-4oモデルではテキストだけでなく画像や音声の処理にも対応し、活用の幅がさらに広がっています。

ChatGPTの仕組みと特徴

ChatGPTは、インターネット上の膨大なテキストデータを学習した大規模言語モデルを基盤としています。ユーザーが入力した質問や指示(プロンプト)に対して、文脈を理解したうえで自然な文章を生成する仕組みです。

主な特徴は以下のとおりです。

  • テキスト生成・要約:長文の報告書を要約したり、指定したトーンで文章を作成したりできる
  • 翻訳・多言語対応:日本語を含む多言語間の翻訳が可能で、外国人住民への対応に活用できる
  • コード生成・データ処理:Excelの関数作成やデータの整理・分析を支援する
  • 対話形式での情報整理:壁打ち相手として、アイデアの整理や論点の洗い出しに役立つ

従来のチャットボットとは異なり、事前にシナリオを設計する必要がなく、自然言語で柔軟にやり取りできる点が自治体業務との親和性を高めています。

自治体でChatGPTが注目される背景

自治体でChatGPTの導入が急速に進んでいる背景には、複数の構造的な課題があります。

人手不足の深刻化が最大の要因です。総務省の調査によると、地方公務員の採用試験の競争率は年々低下しており、限られた人員で多様化する住民ニーズに対応しなければならない状況が続いています。ChatGPTによる業務効率化は、この課題に対する有力な解決策として注目されています。

また、政府によるDX推進の加速も大きな追い風です。デジタル庁を中心に、行政のデジタル化が国策として推進される中、生成AIの活用は自治体DXの重要な柱に位置づけられています。

さらに、2023年4月に神奈川県横須賀市が全国の自治体で初めてChatGPTの全庁的な活用実証を開始したことが大きな転機です。横須賀市の成功事例が全国に波及し、多くの自治体が導入を検討・実施するきっかけとなっています。

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自治体におけるChatGPT導入の現状

自治体における生成AIの導入は、この数年で飛躍的に進展しました。総務省が実施した「自治体における生成AI導入状況」調査の最新データ(令和7年10月31日時点)をもとに、現状を整理します。

都道府県・政令市の導入率は100%に到達

令和7年度の総務省調査によると、都道府県および指定都市における生成AIの導入率は100%に達しました。これは、すべての都道府県・指定都市が何らかの形で生成AIを業務に導入していることを意味します。

導入率の推移を見ると、その加速ぶりは顕著です。

調査時点都道府県指定都市
令和5年度(2023年12月時点)51.1%40.0%
令和6年度(2024年12月時点)87.2%90.0%
令和7年度(2025年10月時点)100%100%

わずか2年で導入率が倍増し、都道府県・指定都市においては「導入するかどうか」ではなく「どのように活用を深化させるか」が主要な論点に移っています。

出典:総務省「令和7年度『地方自治体におけるAI・RPAの実証実験・導入状況等』の調査結果を公表」

市区町村の導入状況と課題

一方、その他の市区町村(指定都市を除く)の導入率は45.6%にとどまっています。令和6年度の29.9%から大幅に伸びてはいるものの、都道府県・指定都市との格差は依然として大きい状況です。

市区町村で導入が進みにくい主な要因としては、以下が挙げられます。

  • 予算の制約:専用システムの導入費用や運用コストの確保が難しい
  • IT人材の不足:導入を主導できるデジタル人材が庁内にいない
  • セキュリティへの懸念:個人情報や機密情報の取り扱いに対する不安
  • 首長・議会の理解:新技術導入に対する組織的な合意形成の難しさ

ただし、実証中・導入予定を含めると市区町村全体の約半数以上が生成AIの導入に向けて動いており、今後さらに普及が加速する見通しです。

出典:総務省「令和7年度『地方自治体におけるAI・RPAの実証実験・導入状況等』の調査結果を公表」

自治体でのChatGPTの活用方法

自治体におけるChatGPTの活用方法は多岐にわたります。「職員の内部業務」「住民向けサービス」「政策立案支援」の観点から、代表的な活用シーンを紹介します。

資料や文書の作成

自治体業務で最も多く活用されているのが、行政文書や資料の作成支援です。具体的には以下のような場面で効果を発揮します。

  • 企画書・提案書の草案作成:施策の概要や目的を入力すると、構成案や文章の下書きを生成
  • 議事録の要約・整理:会議の録音データや発言メモから、要点を整理した議事録を作成
  • マニュアル・手順書の作成:業務手順を入力すると、わかりやすいマニュアル形式に整形
  • 通知文・案内文の作成:住民向けの通知文を、適切な敬語や行政文書の文体で生成

プロンプトに「行政文書のトーンで」「住民にわかりやすい表現で」といった指示を加えることで、用途に応じた文体の文章を効率的に作成できます。

企画やアイデア出し

施策の企画段階では、ChatGPTを「壁打ち相手」として活用できます。新しい住民サービスのアイデア出しやイベントのキャッチコピー作成、施策の論点整理など、ブレインストーミングの効率化に役立ちます。

一人で検討すると視野が狭くなりがちな場面でも、ChatGPTに複数の視点からの提案を求めることで、発想の幅を広げられます。

問い合わせ対応

住民からの問い合わせ対応は、ChatGPTの活用効果が高い分野の一つです。ChatGPTを搭載したチャットボットを自治体のWebサイトに設置することで、以下のメリットが得られます。

  • 24時間365日の対応:閉庁時間や休日でも住民の質問に即座に回答
  • 多言語対応:外国人住民からの問い合わせにも自動で対応
  • 職員の負担軽減:定型的な問い合わせをAIが処理し、職員は複雑な案件に集中

ごみの分別方法や届出の必要書類、施設の開館時間といった定型的な質問は、ChatGPTが高い精度で回答できる領域です。

広報活動

広報分野でもChatGPTの活用が広がっています。SNS投稿文の作成や広報誌の記事案作成、観光PRコンテンツの生成など、情報発信の効率化と質の向上に貢献します。

ターゲット層に合わせた文体の調整や、複数パターンの文案を短時間で作成できるため、限られた広報担当者でも効果的な情報発信が可能です。

データ分析

住民アンケートの自由記述回答の分析や統計データの要約、政策効果の検証支援など、データを活用した業務にもChatGPTは有効です。

大量のテキストデータから傾向やキーワードを抽出したり、複雑なデータを住民にわかりやすい表現に要約したりする作業を効率化できます。

自治体でChatGPTを導入するメリット

ChatGPTを自治体業務に導入することで、業務効率の向上や住民サービスの改善など、具体的なメリットが得られます。主要な3つのメリットを解説します。

業務効率が向上する

最も大きなメリットは、業務効率の大幅な向上です。横須賀市の実証では、ChatGPTを活用した職員の約80%が「業務効率が向上した」と回答しています。

具体的には、文書作成にかかる時間の短縮や情報検索の効率化、定型業務の自動化などが挙げられます。例えば、これまで1時間かかっていた企画書の草案作成が15〜20分程度で完了するなど、大幅な時間削減効果が報告されています。

削減された時間を住民対応や政策立案といった、より付加価値の高い業務に充てられる点も重要です。

住民の満足度向上につながる

ChatGPTを活用した24時間対応のチャットボットや、窓口業務の効率化により、住民サービスの質が向上します。

待ち時間の短縮や休日・夜間の問い合わせ対応、わかりやすい情報提供など、住民が行政サービスに求める「いつでも・すぐに・わかりやすく」というニーズに応えやすくなります。

多言語対応により幅広い住民に対応できる

ChatGPTの多言語翻訳機能を活用することで、外国人住民への情報提供やサービス対応が格段に向上します。

在留外国人が増加する中、多言語での窓口対応や情報発信は自治体にとって喫緊の課題です。ChatGPTを活用すれば、専門の通訳者を配置しなくても、英語・中国語・ベトナム語・ポルトガル語など多言語での対応が可能です。


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ChatGPTを導入・活用している自治体の事例

実際にChatGPTをはじめとする生成AIを導入・活用している自治体の具体的な事例を紹介します。導入の背景や活用内容、成果を把握することで、自庁での導入検討の参考にしてください。

神奈川県横須賀市

横須賀市は、2023年4月に全国の自治体で初めてChatGPTの全庁的な活用実証を開始した先駆的な自治体です。

庁内ビジネスチャットツール「LoGoチャット」とChatGPTをAPI連携させることで、約3,800人の全職員が使い慣れた環境からChatGPTを利用できる仕組みを構築しました。主な活用内容は、文書作成支援や情報収集、アイデア出しなどです。

実証結果を踏まえた本格実装後の調査では、約80%の職員が「業務効率が向上した」と回答しています。さらに、2025年10月〜12月には生成AIを活用した24時間365日の相談サービス「ほっとAI相談」の実証実験を実施しました。福祉系相談では約69%が開庁時間外に寄せられ、利用者の満足度は7点満点中平均5.9点と高い評価を得ています。

出典:横須賀市「自治体初!横須賀市役所でChatGPTの全庁的な活用実証を開始」
出典:横須賀市「ほっとAI相談 実証実験の結果について」

兵庫県神戸市

神戸市は、全国初となる包括的なAI条例を制定した自治体です。

2023年6月〜9月にChatGPTの試行利用(133名対象)を実施したのち、2024年2月から全庁約1万2,000人の職員がMicrosoft Copilotを利用可能な環境を整備し、文書の要約・翻訳・議事録作成・草案作成などに活用しています。2026年4月からは新たな庁内AI基盤「KOBE AI PORT」の運用を開始し、より使いやすい環境の整備を進めています。

特筆すべきは、条例によるルール整備を先行させた点です。AI利用ガイドラインを策定し、安全性を確保しながら積極的な活用を推進するモデルケースといえます。

出典:神戸市「生成AIの利活用」

三重県伊賀市

伊賀市は、IT企業のFIXER社と連携協定を締結し、ChatGPTを活用したAI行政サービスの実証実験を実施しています。

主な活用内容は、事務文書の作成支援や議事録作成、職員間の問い合わせ対応(Q&A自動化)、庁内データの収集補助などです。人口約8万5千人の中規模自治体における導入モデルケースとして、同規模の自治体にとって参考になる事例です。

奈良県生駒市

生駒市は、LGWAN(総合行政ネットワーク)対応のセキュアな環境でChatGPTを運用している自治体です。

シフトプラス株式会社が提供するLGWAN対応の生成AIサービス「自治体AI zevo」を通じてChatGPTを導入しました。インターネットを介さない閉域網での運用により、セキュリティを確保しながら生成AIを活用できる体制を構築しています。

議会対応資料の作成から庁内問い合わせまで幅広く活用しており、職員同士の口コミで利用が広がった点も特徴的です。セキュリティを重視する自治体にとって、参考になる導入モデルといえます。

出典:生駒市「実証実験に伴う生成系AIサービス利用ガイドライン」

福井県越前市

越前市は、「庁内職員向け」と「住民向け」の2パターンでChatGPTの活用を進めている自治体です。

職員向けには事務文書の作成支援や情報整理に活用し、住民向けにはWebサイトでの問い合わせ対応(チャットボット)としての運用を想定した実証実験を実施しています。市のホームページや観光情報をAIに事前に読み込ませ、住民からの質問に自動で回答する仕組みを検証しました。

多言語対応や情報発信力の強化にも取り組んでおり、職員の業務効率化と住民サービスの向上を両立させるモデルケースです。

自治体でChatGPTを導入する際の注意点・課題

ChatGPTの導入には多くのメリットがある一方で、行政特有のリスクや課題にも十分な対策が必要です。導入時に押さえるべき主要な注意点を解説します。

セキュリティ面でのリスクがありますか?

自治体がChatGPTを導入する際、最も懸念されるのがセキュリティリスクです。

通常のChatGPT(Web版)では、設定によって入力したデータがAIの学習に利用される可能性があります。行政が扱う情報には住民の個人情報や政策に関する機密情報が含まれるため、情報漏洩のリスクを最小化する対策が不可欠です。

主な対策として、以下の方法が挙げられます。

  • API利用によるデータ保護:OpenAIのAPIでは、入力データがデフォルトでモデルの学習に使用されない仕様のため、安全性の高い運用が可能
  • LGWAN対応環境の構築:自治体専用の閉域ネットワーク(LGWAN)上で生成AIを利用する環境を整備
  • Azure OpenAI Serviceの活用:Microsoft社のクラウド基盤上でChatGPTを利用し、データ管理要件を踏まえた環境を確保

出典:OpenAI「Enterprise privacy at OpenAI」

回答に間違った情報が含まれている可能性はありますか?

ChatGPTには「ハルシネーション」(事実に基づかない情報を、もっともらしく生成する現象)のリスクがあります。

行政業務では、税率・補助金の条件・法令の解釈など、正確性が厳しく求められる情報を扱います。ChatGPTが生成した内容をそのまま住民に提供すると、誤った情報による混乱やトラブルにつながる恐れがあります。

対策としては、ChatGPTの出力は必ず職員がファクトチェックする運用ルールを徹底することが重要です。ChatGPTはあくまで「下書き作成ツール」として位置づけ、最終的な確認・判断は人間が行う体制を構築しましょう。

個人情報の取り扱いはどうすればよいですか?

住民の氏名・住所・マイナンバーなどの個人情報や、未公開の政策情報をChatGPTに入力することは厳禁です。

運用ルールとして、以下の項目を明確に定めてください。

  • 入力禁止情報の定義:個人情報や機密情報、未公開の政策情報など、入力してはならない情報の範囲を明確化
  • 匿名化・仮名化の徹底:やむを得ず関連データを扱う場合は、個人を特定できない形に加工してから入力
  • 入力ログの管理:誰が・いつ・どのような情報を入力したかを記録し、トレーサビリティを確保

ガイドラインの策定は必要ですか?

ChatGPTを組織的に活用するためには、庁内ガイドラインの策定が不可欠です。先行自治体の多くが、導入と同時またはそれに先立ってガイドラインを整備しています。

ガイドラインに盛り込むべき主な項目は以下のとおりです。

  • 利用目的と対象業務の範囲
  • 入力禁止情報の定義と具体例
  • 生成物の利用ルール(ファクトチェックの義務、著作権への配慮)
  • インシデント発生時の対応手順

策定にあたっては、国のガイドラインを参照しましょう。2026年6月にはデジタル庁が「DS-920 行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン(第2.0版)」を策定しました。また、総務省・経済産業省が2026年3月に公表した「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」も、自治体のルール整備において重要な参照先です。

職員のITリテラシー向上はどう進めればよいですか?

ChatGPTを効果的に活用するためには、職員のITリテラシー向上が欠かせません。「プロンプトの書き方がわからない」「どの業務に使えるかイメージできない」といった声は、多くの自治体で聞かれる課題です。

対策としては、以下のアプローチが有効です。

  • 段階的な導入:まずは特定の部署で試験導入し、成功体験を庁内に共有
  • 研修プログラムの実施:基本的な使い方からプロンプトの工夫まで、レベル別の研修を実施
  • 活用事例の庁内共有:効果的な活用事例を定期的に共有し、職員の自発的な活用を促進

横須賀市では、職員同士の口コミで利用が広がった事例もあり、トップダウンだけでなくボトムアップの推進も効果的です。

自治体でのChatGPT導入の進め方

ChatGPTの導入を検討している自治体に向けて、検討から本格導入までの実践的なステップを解説します。

実証実験の実施

いきなり全庁導入を目指すのではなく、段階的なアプローチが成功の鍵です。多くの先行自治体が採用しているのは、以下の三段階アプローチです。

第1段階として、情報収集と方針決定を行います。他自治体の導入事例の調査や庁内での活用ニーズの把握、導入方針とスケジュールの策定を進めましょう。

第2段階では、実証実験(パイロット導入)を実施します。DX推進部門や企画部門など、ITリテラシーが比較的高い部署を対象に、2〜3か月程度の試験期間を設定してください。効果測定の指標として、業務時間の削減率や利用頻度、職員満足度などを設定しておくことが重要です。

第3段階が本格導入と展開です。実証実験の結果を踏まえた改善、ガイドラインの策定・周知、全庁展開と研修の実施を進めます。

セキュリティ対策と情報管理体制はどうすればよいですか?

本格導入にあたっては、セキュリティ対策と情報管理体制の構築が必須です。

LGWAN対応環境の構築が最も安全性の高い選択肢です。生駒市のように、LGWAN上で生成AIを利用できる環境を整備すれば、インターネットを経由しないためデータ漏洩のリスクを大幅に低減できます。

API利用時のデータ保護も重要です。OpenAIのAPIでは、入力データがデフォルトでモデルの学習に使用されない仕様です。この仕組みを活用し、入力データがモデルの学習に使用されない環境で利用しましょう。

また、Azure OpenAI Serviceを活用すれば、デプロイ種別やリージョン設定に応じてデータ管理要件を踏まえた環境を確保できます。

出典:OpenAI「Enterprise privacy at OpenAI」

ガバメントAI源内と自治体AI基盤の最新動向

自治体のAI活用を語るうえで、国レベルの最新動向にも注目する必要があります。

デジタル庁は2026年5月28日、政府職員向けの生成AIプラットフォーム「ガバメントAI(源内)」の大規模実証を開始しました。全府省庁の約18万人の政府職員を対象としており、5月29日時点で約10万人が利用可能な環境が整備されています。

「源内」は、対話による文章の作成・要約や文書の読み取り・分析、画像生成など、行政業務に特化した生成AI機能を提供します。2027年度からは国産基盤モデルの本格採用に向けた評価検証も予定されており、日本独自のAI基盤構築が進んでいます。

注目すべきは、一部機能のオープンソース(OSS)公開が2026年4月に実施された点です。これにより、地方自治体が「源内」の技術を活用して独自のAI環境を構築する選択肢が生まれました。地方自治体への本格展開は2027年度以降の検討課題とされていますが、今後の動向を注視しておくことが重要です。

自治体のDX推進担当者にとっては、国の動向を踏まえたうえで自庁の導入戦略を検討することが、中長期的な成果につながります。

自治体のChatGPT活用に関してよくある質問

自治体でChatGPTを使用しても情報漏洩の心配はないですか?

適切な対策を講じれば、安全に利用できます。LGWAN対応環境での運用や、APIの利用により、入力データがAIの学習に使用されることを防げます。ただし、個人情報や機密情報を直接入力することは禁止とするガイドラインの策定が前提です。技術的対策と運用ルールの両面から安全性を確保しましょう。

小規模自治体でもChatGPTを導入できますか?

小規模自治体でも導入は十分に可能です。まずはAPI(従量課金)での試験利用から始められます。近隣自治体との共同調達による費用分担や、デジタル庁が公開した「ガバメントAI源内」のOSS活用など、低コストで始められる選択肢も増えています。伊賀市のように、IT企業との連携協定を活用する方法も有効です。

ChatGPTの回答の正確性をどう担保できますか?

ChatGPTの回答には事実誤認(ハルシネーション)のリスクがあるため、職員によるファクトチェックを必須とする運用ルールが最も重要です。加えて、RAG(検索拡張生成)技術を用いて庁内の正確なデータベースと連携させることで、回答精度を向上させる方法もあります。プロンプトに「根拠となる法令名を明記してください」といった制約条件を設定することも有効です。

自治体のChatGPT活用で行政DXを加速させよう

本記事では、自治体におけるChatGPTの活用方法や導入事例、メリット・注意点を網羅的に解説しました。

自治体がChatGPT導入を成功させるためのポイントは、以下の3つに集約されます。

  1. ガイドラインの策定:国のガイドライン(DS-920第2.0版、AI事業者ガイドライン第1.2版)を参照し、庁内ルールを整備する
  2. 段階的な導入:実証実験から始め、効果を検証しながら全庁展開へ進める
  3. セキュリティの確保:LGWAN対応環境やAPI利用時のデータ保護の仕組みなど、技術的対策を講じる

都道府県・指定都市の導入率が100%に達した今、生成AIの活用は自治体にとって重要な選択肢です。まだ導入に踏み出せていない自治体は、まずは小規模な実証実験から始めてみてはいかがでしょうか。横須賀市や神戸市をはじめとする先行自治体の知見を活かしながら、自庁に最適な活用方法を見つけていきましょう。

JAPAN AI 行政

JAPAN AI行政は、「アカウントを配ったけど活用されない、使われない」という事態を防止する、行政・自治体向けの生成AIプラットフォームです。LGWAN対応・国内データセンター・入力データ学習なしの3つの特徴で、安心して利用できます。

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