“独自の”研修8回で推進者26名を育成!東郷製作所が描いた「生成AI定着」の設計図

  • 製造業
“独自の”研修8回で推進者26名を育成!東郷製作所が描いた「生成AI定着」の設計図のアイキャッチ画像
「情報が多い」ほど、探す時間と問い合わせが増えていく
3軸(価格・機能・管理)で「運用まで含めて」比較した
「導入して終わり」にしないために、研修を“設計”した
「AIに使われるな」——理解したうえで、業務に落とし込む文化へ

導入前の課題

  • 規程、マニュアル、技術情報が散在し、必要な情報に辿り着くまで時間がかかっていた
  • 「聞けば早い」先が固定化し、ベテラン/特定部署に問い合わせが集中していた
  • 報告、説明資料などの文書作成(たたき台/構成整理)が重く、本来業務の時間を圧迫していた

導入後の成果

  • 研修(全8回)を軸に、各部門の推進者26名を立てて“持ち帰って広げる”体制を構築した
  • ワークショップ開始を境に利用が伸び、「まずAIに聞く」行動が定着し始めた
  • 利用ログ/管理機能でつまずきを把握し、継続フォローできる運用を整えた

【企業紹介】

  • 会社名:株式会社東郷製作所
  • 創業: 1881年(明治14年)
  • 事業内容:自動車向け精密ばね等の製造を中心としたものづくり事業
  • 従業員数:約800名(単体)


ホースクランプをはじめ、自動車に欠かせない「小物ばね」を長年手がけてきた東郷製作所。情報や規程、技術資料が積み上がるほど、「必要な情報にたどり着けない」「同じ問い合わせがベテランや各部門に集中する」「資料作成に追われる」といった“探す・聞く・作る”のムダは増えていきます。
同社がJAPAN AI導入で最重視したのは、ツールそのもの以上に「使える人を増やすための研修設計」でした。全8回の研修を通じて各部門の推進者26名を育成し、ワークショップを境に利用が伸長。いま現場では、“自分の業務に合わせたAI活用”が回り始めています。今回は、導入推進を担うTPS・デジタル推進部部長の太田さんと後藤さんに、導入前の課題から活用の広がり、今後の展望まで伺いました。

愛知県にある東郷製作所・豊明工場の内部。

▶︎導入前の課題

「情報が多い」ほど、探す時間と問い合わせが増えていく

➖➖➖JAPAN AI:まず、東郷製作所の業務の特徴と、そこから発生していた課題について教えてください。

➖➖後藤氏
当社は製造業として、規程・手順・技術資料・過去の対応履歴など、業務に必要な情報が多岐にわたります。情報が増えること自体は悪いことではありませんが、量が増えるほど「必要なときに必要な情報へたどり着けるか」が難しくなり、結果として“探す時間”が増えてしまう…ここが大きな課題でした。

部署ごとに保有している情報も違えば、同じテーマでも保管場所が分かれていたり、形式がバラバラだったりします。現場からすると「結局、どこを見ればいいのか分からない」という状態になりやすいんです。

顕在化していた課題は大きく3つあります。
1つ目は、情報検索の非効率です。社内の規程やマニュアル、技術資料は蓄積されている一方で、検索性や導線が十分ではなく、目当ての情報に辿り着くまでに時間がかかっていました。
2つ目は、問い合わせ集中による負荷です。「聞けば早い」相手が固定化すると、その人に問い合わせが偏ります。属人化にもつながりますし、回答する側の時間が削られてしまう。組織として放置できない課題でした。
3つ目は、文書作成の負荷です。社内説明用の資料や報告の取りまとめなど、文章を書く・整理する業務は思った以上に時間がかかります。特に「たたき台を作る」「構成を整える」といった初動に工数が取られ、本来やりたい業務の時間を圧迫していました。

こうした課題に対して、個別に仕組みを整える選択肢もありますが、運用設計や保守の負荷が大きく、なかなか決め手に欠けていました。

※2025年7月時点の比較

3軸(価格・機能・管理)で「運用まで含めて」比較した 

➖➖➖JAPAN AI:検討にあたって、評価軸のようなものはありましたか?

➖➖後藤氏

私たちはまずマトリクス表を作って、横並びで評価しました。軸は大きく3つで、1.価格、2.AIサービスとしての機能、3.管理者視点での管理機能です。

生成AIは「導入」よりも「運用して成果が出ること」のほうが難しい。機能だけ良くても管理ができなければ現場で破綻しますし、逆に管理がしやすくても、肝心の回答精度や使い勝手が弱いと結局使われません。だからこの3軸は、最短で本質に行ける切り口だと考えました。価格は検討した会社の中では大きな差はなかったと記憶しています。

機能面では、特別に尖った条件というより、幅広い業務で“オールインワン的に使えるか”を見ました。具体的には、RAGの性能(欲しい情報が返ってくるか)、AIエージェントの作りやすさ、プラグインの豊富さ、マルチLLM対応、対応ファイル形式、参照できるストレージ、文字起こしの可否などです。将来的に活用領域が広がる前提で、「選択肢を狭めないこと」を重視しました。

比較の結果、最終的にJAPAN AIに決めました。ただ、それでも一番大きかった不安は、「導入したのに使われない」ことです。生成AIは便利ですが、使い方が分からないと価値が出ません。

そのため研修は“あとから考えるもの”ではなく、比較の段階から選定条件に入れていました。各社にもデフォルトの導入支援はありますが、それだけだとユーザーの理解が追いつかない不安があった。そこでこちらが「こういう状態を目指したい」と伝えたうえで、どんな研修を提案できるかまで含めて比較しました。正直ここは、お金を出してでもやる価値があると思っていました。ITの得意・不得意がある中で、全体の底上げができないと、結局「使う人だけが使う」で止まってしまうので。その一点を潰すために、研修・伴走の設計を選定条件にしました。

▶︎導入後の変化

「導入して終わり」にしないために、研修を“設計”した 

➖➖➖JAPAN AI:研修の設計は、どのように構築して行きましたか?

➖➖後藤氏

生成AIは便利でも、最初につまずくとそこで離脱してしまいます。だから研修は、一般的な座学を当てはめるのではなく、ITが得意・不得意の差がある前提で、誰でも一定レベルまで到達できるように組み立てたかった。

そこで、座学とワークショップを組み合わせて、理解 → 体験 → 自分の業務に転用の順で進むように設計しました。研修の最後にはアンケートも取りましたが、前向きな意見が多く、満足度も高かった印象です。

もう一つ意識したのは、「入口は業務ど真ん中じゃなくていい」という点です。最初から業務改善の正解を求めると構えてしまうので、まずは画像生成など“結果が分かりやすい”テーマで触ってもらい、「プロンプト次第で出力が変わる」感覚を掴んでもらう。そこで盛り上がると周囲との会話も生まれ、“触ること”自体が習慣になっていきます。その上で、文章作成・資料・要約・エージェント活用など、業務用途へ段階的に移していく流れを作りました。

➖➖➖JAPAN AI:設計した研修が「定着」に効いていると感じたのは、どの場面でしたか。
➖➖後藤氏

一番分かりやすかったのは、ワークショップが始まったタイミングです。正直、座学だけだと「便利そう」で止まりやすい。ところが手を動かす時間が入ると空気が変わるんですよね。実際に試してコツが分かってくると、「これ、自分の仕事にも使える」という具体の発想が出て、そこから使い始める人が増えていきました。

これは感覚だけではなく、管理者として見ている数字にも出ています。管理画面のクレジット推移を見ると、座学の段階は研修後もあまり使われていなかったのに、ワークショップが始まったあたりから日あたりの平均クレジットが徐々に上がっていった。つまり研修中の“体験”が、研修後の日常利用につながっているのが見えたんです。

その後の展開は、「使える人が自然に増えるのを待つ」のではなく、最初から“社内に広げる設計”として進めました。最初に契約したアカウントのうち、研修には各部門から手を挙げたメンバーが参加し、結果として26名が推進者(各部門のAIリーダー)になっています。各課から1名ずつに近いイメージで推進者を配置し、まずは「各部門に持ち帰って広げる」体制を作った形です。製造部のように課が多い部門については、工場を取りまとめる課から参加してもらうなど、現場へ波及しやすい導線も意識しました。

「AIに使われるな」——理解したうえで、業務に落とし込む文化へ

➖➖➖JAPAN AI:今後、どのような状態を目指していますか。

➖➖後藤氏

会社としては各部署にさまざまな業務がありますが、最終的には「利益を上げるために、本来やるべき仕事に時間を寄せていく」ことが大事だと思っています。生成AIは万能ではありませんし、製造業だと物理的な作業はAIにはできません。加えて最後の意思決定、つまり、何をやるか、どこに投資するか、どう判断するかは人が担うべき領域です。

だからこそ、議事録づくりや情報収集、資料のたたき台づくりのような“時間を取られがちな業務”はAIに任せて、人でしかできない価値づくりに時間を割ける状態をつくりたい。ここが目指している姿ですね。

その延長線上で、いま社内では「エージェントをうまく使って、現場の業務そのものを一段上げる」動きが出てきています。たとえば技術系の部署では、設備が故障したときの記録データを蓄積しているので、それをRAGで参照しながら故障要因の整理や解析を支援するアシスタントを作っている人がいます。金属製品の開発支援として、論文や公開情報から必要な知見を集め、提案のたたき台を作るエージェントを作っている部署もある。

一方で営業側では、国内外の自動車関連ニュースを毎週集めて「重要トピックを一覧にして配信する」ようなエージェントを作っている人もいて、情報収集の手間が減って助かっていると聞いています。各部門が、自分たちの“手間が大きいところ”にエージェントを当て始めているんです。

この状態ができてくると、「AIに使われない」という言葉の意味も、単に“依存しない”ではなくて、AIの得意・不得意を理解したうえで、道具として業務に組み込めるということだと思っています。全部をAIに投げるのではなく、どこをAIに任せて、どこを人が担うかを自分たちで設計できる状態ですね。

そして、それを実現するうえで大きいのが「研修」です。JAPAN AIは、用意された既製の研修を当てはめるのではなく、こちらで立てた大枠を踏まえながら、受講者の反応やつまずきに合わせて内容を調整し、会社の状況に合う“独自の研修”に育ててくれます。座学だけで終わらせず、手を動かすワークや、現場の業務に引き寄せた題材に寄せていけるので、「分かったつもり」で終わらずに“使える状態”まで持っていける。研修設計や運用の相談も含めて、JAPAN AIのCSに安心して頼っていいと思います。

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