調査・レビュー30時間が“3時間”に。レイヤーズ・コンサルティングがJAPAN AIで磨く「コンサルの最後の30%」

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「情報収集・整理、調査・分析、資料ドラフト作成」などの時間が膨らみ、洞察に使う時間が圧迫されていた
調査・資料作成の初動が3〜5割短縮。「考える・現場を見る」時間が増えた

導入前の課題

  • 情報収集/ドラフト作成に工数が割かれ、洞察や提案の磨き込みの時間を圧迫していた
  • 調査で「探し続ける」時間が取られ、論点の深掘りや選択肢検討まで時間を要した
  • AI導入に関する相談が増える中、実践知を持って提案できる状態を社内で作る必要があった

導入後の成果

  • 調査・資料作成の初動が加速し、体感3〜5割の工数削減。思考・現場確認の時間が増えた
  • 30時間→約3時間に短縮できた業務も。数値で示せたことで社内展開が進んだ
  • AIがまず70点を出すことを前提に、人が「最後の30%」を磨き込むことで、刺さる提案づくりやクライアントとのプロジェクト実行・推進に集中できるようになった

【企業紹介】

  • 会社名:株式会社レイヤーズ・コンサルティング
  • 設立:1983年
  • 事業内容:事業戦略・新規事業/経営管理/業務改革/DX/M&Aなどの領域で現場の実行までをサポートする日本発の独立系コンサルティングファーム
  • 従業員数:555名(2025年4月現在)
  • 株式会社レイヤーズ・コンサルティング:https://www.layers.co.jp/

同社は、三現主義(現場・現物・現実)を重視し、戦略策定にとどまらず実行・定着まで伴走するスタイルを強みに、企業変革を支援してきました。
近年、クライアント側からAI導入・活用の相談が増える一方で、社内でも情報収集・資料作成など“前段の準備・プロセス”についてAIによる効率化を模索していました。そこで同社は、セキュアな環境で複数モデルを使い分けられるJAPAN AIを導入し、業務の初動を加速させ、コンサルタントが本来価値を出すべき「洞察」と「提案の磨き込み」に集中できる環境を目指しました。
AIに任せられる領域を増やした分だけ、コンサルタントは“どこで価値を出すか”がより問われます。レイヤーズ・コンサルティングでは、調査・レビューを高速化しつつ、AIの70点をクライアントごとに合致した形に引き上げる最後の30%に注力する体制を整えつつあります。導入の背景と、現場で起きた変化を、事業戦略事業部の沼田久輝さん、杉山詠子さん、松吉一磨さんに伺いました。

▶︎導入前の課題

「情報収集・整理、調査・分析、資料ドラフト作成」などの時間が膨らみ、洞察に使う時間が圧迫されていた

―――JAPAN AI:導入前、どんな課題がありましたか?

――沼田氏
率直に言うと、多くのコンサルタントが「情報収集・整理」や「資料ドラフト作成」、または「議事録作成」に、どうしても時間をかけざるを得ない状況でした。もちろん、これらは不要な作業ではありません。ただ、本当に勝負すべきはその先にある“深い洞察”や“尖った戦略立案”、そのインプットにもアウトプットにもなる“現場・現物・現実へのアプローチ”です。にもかかわらず、複数のプロジェクトが同時並行で進む現実の中では、前段の「作業」に時間を割かざるを得ない。すると、最も価値となる「思考して実行する」工程が薄くなってしまう。ここがずっと課題でした。

特に調査は、以前は「答えが出るまで探し続ける」時間が長く、調べるだけで一日が終わってしまうことも珍しくありませんでした。調べること自体が目的ではなく、その上でどう考えるかが重要なのに、そこに時間が使えない構造になりがちだったんです。結果として、選択肢を増やして検討するより、まず形にするだけで精一杯になってしまう。もっと踏み込んで論点や提言を磨く、そういった本来の業務にもっと時間を使いたいと思っていました。

――松吉氏
コンサルティングはクライアントの機密情報を扱います。個人で生成AIを使ってみれば効率化できる感触はある。でも、セキュリティが担保されていない一般の生成AIでは、業務固有の情報は入力できない。ここが大きな壁でした。さらに近年は、クライアント側から「AI導入をどう進めるべきか」「エージェント化できる業務は何か」といった相談自体も増えています。自分たちが“実践知”を持っていないと、実効性のある支援はできない。だからこそ、セキュアな環境で、組織として使い込み、ノウハウを積み上げられる仕組みが必要でした。

―――JAPAN AI:数ある選択肢の中でJAPAN AIを選んだ決め手と、導入時に工夫した点を教えてください。

――沼田氏
まず決め手は、セキュリティ要件です。データの保存場所やアクセス制御、入力データが学習に利用されない仕様であること。ここは最低条件でした。次に、日本語処理の品質と、複数のAIモデルを用途に応じて使い分けられる柔軟性です。現場の実務は、深い思考が必要な検討もあれば、大量の情報を整理してスピードを出したい作業もあります。AIモデルには得意・不得意があり、最初からモデルの選択肢が用意されていることは、導入後の“使われ方”を考えると大きい。さらに、RAGなど開発面での投資や、サービス拡充の可能性といった、サービス提供会社の方針・方向性も重視しました。自社利用だけでなく、クライアント支援にも活かす前提があったからです。

――杉山氏
もう一点、導入の難しさは「ツールを入れること」ではなく、「業務プロセスをAI活用前提に再設計すること」でした。細切れで人が介在すると、逆に新しい作業が増え、「自分でやった方が早い」に戻ってしまいます。だから、部分最適ではなく、できるだけEnd to Endで業務を変える設計を意識しました。クライアント支援でも同じで、AIを入れただけでは効果が出ないケースが多い。「AI」「人」「RPAなどの他のツール」の役割を切り分け、新しい業務の流れとして組み替えるところまで踏み込むことが必要だと、導入過程で強く意識しました。

▶︎導入後の変化

調査・資料作成の初動が3〜5割短縮。「考える・現場を見る」時間が増えた

―――JAPAN AI:実際に導入してから、どの業務がどう変わりましたか? 具体的な使い方と成果を教えてください。

――松吉氏
一番効いているのは、調査・レビュー領域と、資料作成の初動です。特定のエージェントを常に使うというより、チャットベースでAIと相談しながら「まず当たりをつける」ことが圧倒的に速くなりました。以前は、情報を拾い集めて整理して、ようやく議論のスタートラインに立つまでに時間がかかっていた。いまは、まずAIが作るたたき台を起点に、検討に早く入れる。単なる時短ではなく、検討の密度・解像度が上がる感覚があります。――杉山氏
実際、ある業務では、複数人が関わって合計30時間ほどかかっていたものが、エージェント化によって最終的に3時間程度まで短縮できた事例がありました。すると「○○さんのチームだけなんでそんなに早いの?」という話になる。こういう“数字で腹落ちする”事例が出ると、周囲の見方が変わりますし、決裁権者への説明材料としても強いんです。
通常、コンサルティングのプロジェクトは3〜5カ月単位で進み、その間に多くのペーパーを作りますが、作業時間は3割、多いもので5割程度は削減できている感触があります。削減できた分、現場に行って“実際に何が起きているか”を見る時間、作業している方と話す時間に振り向けられる。三現主義を掲げる私たちにとって、ここに時間を充てられることには大きな価値があります。

■レイヤーズ・コンサルティング様が内製したエージェントの一部。現在約30のエージェントが作成・利用されている。

コンサルの勝負所は「最後の30%」。AIが出した70点の回答を“刺さる提案”へ

―――JAPAN AI:AIが普及すると、コンサル業はどう変わると思いますか? また、導入を検討する企業へのメッセージもお願いします。

――沼田氏
今後のコンサル業は、一般的な答えしか出せないと今まで以上に淘汰されていくと思います。AIは“70点”の答えを出してくれますが、その“70点”だけで勝負していると差が出ません。だからこそ重要になるのが「最後の30%」です。専門性、業界知識、現場感覚、関係者の肌感――そういった要素を統合してAIへの質問の解像度を上げ、AIの回答精度を高めつつ、「最後の30%」で“刺さる提案”に引き上げて意思決定を動かす。ここにコンサルタントの価値が残ると思います。

そのためには、「AIに任せること」と「人が担うこと」の線引きと、業務設計が鍵になります。AIは優秀な同僚にもなりますが、資料作成や調査だけに価値を見出してきた人にとっては“敵”にもなり得る。結局は、指示を出す力、業務を設計する力、そして最後の30%を足せるかどうかです。

――杉山氏
もう一つ付け加えると、私たち自身が“導入の壁”や“定着の難しさ”に直面して乗り越えた経験は、そのままクライアント支援に活きています。自分たちでプロンプトを設計する力を培うことができたのが大きく、そのスキルを身につけたメンバーは、お客様に対して業務改革やAIエージェントの提案・コンサルティングもできるというのが一番の効果だと思います。だから、まずは自社で使い込み、どこでつまずくかを知ること自体が、将来的な競争力になっていきます。

――松吉氏
今後は、複数エージェントを連携させたワークフローやマルチエージェントの活用が、より重要になるはずです。そうした世界に向けても、「まず作って動かす」を回しやすい環境があることは大きい。AIが当たり前になるほど、人がどこで価値を出すかが問われる。だからこそ、使う側も“設計する力”を磨き続けたいですね。

――沼田氏
すでに多くの企業で、トライアルを含めれば何らかのAIサービスを利用しているケースが多いと思います。その一方で、一部の社員の局所的な「個人の生産性向上」にとどまり、組織的、全社的な効果にまで至っていない企業が多いのも実情です。

従来業務のまま一部のみの差し替えは、AIが100%の精度を出せる業務が少ないため、実現可能な範囲が狭く、効果が限定的になりがちです。業務における課題・ニーズ・制約条件を理解しつつ、AIの得意領域と不得意領域を考慮して、どの業務をAIに置き換えるべきかを見極め、既存システムとの住み分けも含めて、AIの適用範囲を設計・整理していくことが重要です。

業務の断捨離をせずにAIに置き換えると、「現状フローの虫食い型」で、その狭間で新たな作業が発生する、最悪、使えないAIツールが量産されることになります。業務フローをEnd to Endで俯瞰して捉えて、AIをフル活用したプロセスを設計することで、精度を保ちながら、人の業務量を大幅に削減することができます。

ある大手メーカーの営業領域の事例では、完全代替できる業務が約2割、部分的に代替できる業務が4割というケースもあります。まずは小規模な範囲に限定してでもかまわないので、トライして成功事例を積み上げることを強くオススメします。

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